
総選挙の結果は自民党大敗でおまけに公明党も8議席減となり、与党過半数割れという悲惨な結果で幕を閉じた。ところが翌日以降の日経平均は、暴落どころか1000円近く上昇しているではないか。まあ与党大敗とはいえ、この選挙結果はほぼ予想通りだったので誰も驚かないし、株価も「織り込み済み悪材料出尽くし」ということで上昇に転じたのだろう。またもしかするとこの結果を、ある意味で前向きに考える人が少なくなかったのかもしれない。
いずれにせよ自民党大敗の理由ははっきりしている、裏金議員を放置し続けたことに対してお灸をすえただけである。ただ選挙中に裏金議員に2000万円を支給したことが祟り、予想より10名ほど落選者が増加したことは否めないが、本気で野党に政権交代を期待したわけではないのだ。
バラバラでまとまりがなく、財源の裏付けもなくバラマキ感覚の政策しか提示できない野党では、この厳しい世界状況の中で日本丸を安全に運行することは非常に難しいだろう。
もちろん自民党が首班指名で勝ち得たとしても、過半数割れのためいつでも内閣総辞職に追い込まれる可能性があり、野党の顔色を伺いながらの不安定な船出になることも間違いない。とは言うもののよくよく考えれば、従来のように自民党の独善押切政治や批判だけの野党戦略だけでは、日本丸は沈没してしまうだけである。当然そんなことはプロの政治家なら、与野党ともに承知の助であろう。
だから逆に言えば、今度こそ政策論議中心の本当の政治が始まるかもしれない。「甘いよ!」と嘲笑されるかもしれないが、そのぐらいは期待しないことには、余りにも悲しくて堪らないではないか。
作:蔵研人
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