ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

「障害児が日本に生まれてよかったと思う国にしたい」

2016年03月15日 01時23分37秒 | 障害者の自立

 夏の参院選に自民党比例代表候補として出馬するダンスボーカルグループ「SPEED」の今井絵理子氏(32)が産経新聞のインタビューに答え、耳に障害をもつ長男のことや、一部週刊誌が報じた交際男性のことなどに触れ、「今後を見つめ、支えていくのが、私の生き方」と強調し、目指す政治活動のテーマに「一緒」を掲げた。主なやりとりは以下の通り。

 --出馬の動機は

 「11歳からずっと歌の世界にいて、歌しか分からない生活でしたが、21歳で息子を産み、障害という壁にあたりました。そこでやっと社会を学ぶ経験を重ね、障害者に対する偏見や差別などを少しずつ改善していけたらと思いました。息子と同じような障害児が大人になったとき『日本に生まれてよかった』と思う国にしたい。そう思って決意しました」

 「今は大学に進む聴覚障害者が増えましたが、聴覚障害の大学生に手話通訳を付ける予算はありません。同じ学生のボランティアが隣に座り、ノートテークをして授業内容を説明しますが、ボランティアが授業を理解できる情報量にも限界があります。こうした『情報保障』を平等にすることにも取り組みたいと思っています」

 --どんなときに障害者への偏見を感じたか

 「私にも障害者への偏見はありました。なぜなら分からないから。小さい時に身近にいないので、大きくなったときにどう接したらいいか分からない。これが差別や偏見につながります。コミュニケーションの手段が分からないがために、壁を作ってしまう傾向があります」

 「ではどう改善するか。息子が3歳のとき、保育園に1年間だけ入所したのですが、3歳児は障害の有無に関係なく遊んでくれました。その保育園には聴覚障害児の専門的な先生がいて、子供たちにこう教えてくれました。『礼夢君は耳が聞こえないから、こうやって対応するんだよ。遠くから礼夢君と呼んでも聞こえないから、肩をトントンとするんだよ』と。3歳児は素直なので『分かった』とすぐコミュニケーションが生まれます。ドイツでは、小さな頃から障害を持っている子と健常児がなるべく同じ環境で一緒に勉強していて、世論調査では、9割の人たちが障害への偏見がないという統計もあるそうです。日本では、その割合が逆だと思うんですよね。それは触れているか、いないかの違いです」

 --小さな頃から、そうした教育環境を作ることが大切だと

 「今の日本の障害者対策は、どうしても『分ける』傾向が目立ちます。学校も普通学級、なかよし学級、ろう学校、特別支援学校と分けていますよね。障害児に専門的なことを教えられるメリットもありますが、大きくなったときどう社会に対応するのか、親に不安も残ります。逆に普通の学校の子たちは障害児を知らないまま育ち、そこで両者に壁ができる。こういうことを一つ一つ改善したいのです」

 「だから、私の掲げるテーマは『一緒』。障害児と健常児が一緒に学んだり、交流したりできる場所を作りたい。(健常児の)親御さんも一緒に考え、学び合う場所も作りたい。例えば、交流の場で目の不自由な子がいることを知り、点字も体験してもらう。そうすれば、『障害は個性』ということを知ってもらえると思うんですよね」

 --息子さんは出馬をどう受け止めたか

 「実は今(取材当日)、彼は選挙に臨んでいるんですよ。学校の児童会の選挙に『書記』候補として出馬しました。みんな手を挙げないようで、私の影響からか、立候補したと聞きました。今日は演説をやるのだそうです。息子は相変わらず、母として接してくれています。出馬にあたっては『手話を沢山の人に認めてもらいたい』と語ってくれました。手話を交えた私の出馬会見がテレビ放映され、息子の友達もすごく喜んでくれました。私の話をすぐ理解してもらえるのですから」

 --これまで政治家にはどんなイメージがあったか

 「いやあ、どうなんでしょうね。うーん…正直怖いというイメージがありました。ただ、政治家の皆さんのおかげで今の安全な国が作られているとも感じています。女性議員はもう少し増えてほしい。スウェーデンは全国会議員に占める割合が40%と聞きました。子育て政策の立案には『母性』の要素を考えることも大切です。女性議員がたくさん出てくることによって、そういった面もケアできるのではないか」

 「私は若い人たちと国の間をつなげる役割も担いたいと思います。政治は難しいとか、怖い人がたくさんいるという声を多く聞くので。若い人を国会の本会議や委員会質疑の傍聴席に招き、真剣に議論している様子にも触れてほしい。私たちの世代は、国会を傍聴できることすら知らない人が多いのではないでしょうか」

 --自民党の谷垣禎一幹事長は「SPEEDって何」と話していた

 「なので、CDを渡しました。谷垣幹事長は『聞いて勉強します』と答えてくださいました」

 --これまで政治家にはどんなイメージがあったか

 「いやあ、どうなんでしょうね。うーん…正直怖いというイメージがありました。ただ、政治家の皆さんのおかげで今の安全な国が作られているとも感じています。女性議員はもう少し増えてほしい。スウェーデンは全国会議員に占める割合が40%と聞きました。子育て政策の立案には『母性』の要素を考えることも大切です。女性議員がたくさん出てくることによって、そういった面もケアできるのではないか」

 「私は若い人たちと国の間をつなげる役割も担いたいと思います。政治は難しいとか、怖い人がたくさんいるという声を多く聞くので。若い人を国会の本会議や委員会質疑の傍聴席に招き、真剣に議論している様子にも触れてほしい。私たちの世代は、国会を傍聴できることすら知らない人が多いのではないでしょうか」

 --SPEEDの活動はこれからどうなるのか

 「今年デビュー20周年を迎えるので、ファンの皆様に何かしらやりたいと思ってます。ただ私は器用でありません。(政治家として)知らなければならないことがたくさんあるので、まずは政治第一。SPEEDの活動は、そうした合間をぬってできたら理想的です」

 --メンバーの反応は

 「『信じられない』って言っています。出馬会見の様子もチェックしてくれていて『緊張していた』とも言われました。やはり仲間には分かるものですね。メンバーも政治を知ろうとしてくれていて、そういう気持ちはすごくうれしいです」

 --出身地の沖縄への思いは

 「生まれ育った街で、幼いときから米軍基地が身近にありました。私の中では当たり前の光景です。やはり沖縄の皆さんの声を聞けば、基地負担は軽減させた方がいい。そういう取り組みにも参加していきます。自分で改めて現地を見て、声を聞きたいです。自分で見て体験しないと納得できない性格なので」

 --昨年成立した安全保障関連法に絡んだツイッターが話題になった

 「私は戦争に反対という意味であり、安保法に反対と言ったのではありません。私のおじぃ、おばぁも含め、ひめゆりの塔などに行くと、戦争の悲惨なことを涙ながらに伺います。戦争はやってはならない。ただ、戦争をしないために黙っていればいいというわけではありません。備えは必要です。それが戦争に直接つながるというのは違う」

-沖縄は経済問題が深刻だ

 「若者の貧困がすごく目立っていて、私の同級生も出稼ぎに愛知県に行っています。私は以前、沖縄の児童養護施設にも行きましたが、沖縄は子供の貧困も目立ちます。ネグレクトも多いんですよ。現場に足を運び、どう改善すればいいのか、いろいろ話を聞きたい」

 --週刊誌が、過去に逮捕歴のある男性との交際を報じた

 「あることないこと書かれていますが、私は彼の過去に関しては気にしていないですし、彼に関してはこれから先がとても大事だと思っています。彼も幼少期、ネグレクトを受けて育った1人です。過去に悪いこと…悪いことというか、人を傷つけたり、法に触れたりすることをした人が、ずっとそういうレッテルを貼られて生きていかなければいけないんでしょうか。更生してきちんと生きていってもいいんじゃないでしょうか。今後を見つめ、見守って支えていってあげるのが、私の生き方です」

 --男性を今後も支えていくのか

 「そうですね。私のテーマが『一緒』なので。一緒に歩んでいけたらいいと思います」

 --息子さんにとっては父親のような存在か

 「はい。彼は手話で意思疎通もできます。ちゃんと歩み寄ってくれています。日本では、一回そういう(悪い)ことがあると抜け出そうにもチャンスがない。社会全体が一度レッテルをはったら、ずっとそのまま生きていかざるを得ない傾向があり、誰も手を差し伸べない。私は手を差し伸べたい。それで『一緒に頑張ろう』と言いたいのです」

(聞き手 水内茂幸、豊田真由美)

自民党から参院選に出馬表明した、今井絵理子氏(歌手)インタビュー=7日、東京・永田町(古厩正樹撮影)

自民党から参院選に出馬表明した、今井絵理子氏(歌手)インタビュー

2016.3.14  産経ニュース


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