GOCCIのオトコヲミガク旅(w)

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「顔に降りかかる雨」桐野夏生著、読んでみました。

2007年12月15日 | *本*BOOKS*

「顔に降りかかる雨」桐野夏生著、読んでみました。



「顔に降りかかる雨」桐野夏生著、読んでみました。世間の情報に疎い自分は、これまで桐野夏生」氏のことは全く知らず、著作を読むのも初めてでした。

勿論、女探偵「村野ミロ」シリーズの第1作で、「第39回江戸川乱歩賞受賞作」であると言う事も読後に知りました。

簡単に言うと “あらぬ疑いをかけられた主人公の「村野ミロ」が1億円とともに失踪した友人「耀子」を「成瀬時男(耀子の愛人)」とともに捜索する” と言ったストーリー。

「村野ミロ」の視点ので書かれたハードボイルドで、ファッションやらアクセサリーやら「君島」に対する嫌悪の描写など、随所に女性ならではのリアリティー感はあったし、探偵であった父親の存在や自殺した夫などの背景もこの物語に奥行きを与えているように感じました。

「ヤクザ」「ネオナチ」「SM」「死体写真愛好者」などアングラな話題を取り混ぜ、物語はテンポ良く進んでゆきます。

アマゾンとかで書評を見ると結構辛口な事を書かれていますが、個人的には飽きることなく最後まで楽しく読まさせていただきましたし、結構、好感の持てる作家さんだなと感じました。

直木賞の「柔らかな頬」・日本推理作家協会賞の「OUT」・泉鏡花文学賞の「グロテスク」などは近いうちに読んでみようかなと思っております。