風子ばあさんのフーフーエッセイ集

ばあさんは先がないから忙しいのである。

歌う

2022-08-22 11:33:49 | 日記

 歌う

独居老人は、一日誰とも口を利かない日が珍しくない。

これは口の周りの筋肉にも、嚥下力にもよろしくないから

鏡にむかって、ニイッと笑いなさいとか、「あいうえべー」と言いなさいとかすすめられる。

そんなことをするくらいならと、歌うことを思いついた。

声を出すことは咽喉をを鍛えるためにも、歌詞を思いだすことは記憶力のためにもよろしい。

一人だから調子っぱずれだろうが、大声だろうが、遠慮はいらぬ。

思いつくままに[慈しみ深き友なるイエスは~」と唄い出したかと思えば

「アカシアの雨に打たれてこのまま死んでしまいたい」と声を張り上げる。

「月の砂漠をはるばると~~金の鞍には王子さま~」になったりする。

選曲は意味不明、でたらめ。でも、いいの。ひとりって気楽!


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