風子ばあさんのフーフーエッセイ集

ばあさんは先がないから忙しいのである。

新婚旅行

2011-12-24 15:02:18 | 思い出
     昨日の、昭和の新婚旅行についての続きである。

     新婚旅行には、なぜか、新婦がみな、帽子をかぶった。

     べつに、そのころ帽子が流行っていたわけではない。
    いわば新婚旅行の制服みたいなものだった。

     今の皇族方が被るような帽子を被るのが定番だった。

     行く先は熱海か、別府あたりで、
    駅のホームには同僚や友人が見送りに集まった。

     披露宴からそのまま旅行というケースが多く、
    友人たちはたいがい少しお酒が入っていた。

     ホームでは、バンザイ、バンザイが叫ばれる中、
    新婚さんは列車に乗り込む。
    これ、ごく普通の眺めであった。

     今のひとたちなら恥ずかしくて出来ないだろう。

     そのかわり、離婚をすれば「出戻り」と言われ、
    結婚前に妊娠でもしたら、お腹の目立たぬうちにと、
    取り急ぎ式が行われた。
     そういうことは恥と言われた。

      どっちが恥なのか……。今考えるとおかしい。

      できちゃった婚という言葉も、
     バツイチという言葉もなかった時代のことである。

      あれもこれも、時と共にうつろう。

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