春休み

　　　　　　　　　　孫は可愛い。
　　　　　　　可愛いが、ばあさんが炬燵に座ったままで、
　　　　　　カワイイカワイイと言ってやっても孫は喜ばない。
　
　　　　　　　　　　要は、物入りなのである。
　　　　　この世は、孫といえども、付き合うには財布の紐しだいなのである。

　　　　　ましてや、この際、しつけをしようなどとは思わないことである。

　　　　　　　　　　ハウステンボス行きたいよう。
　　　　　　　　　　　　　　へいへい。

　　　　　　　　　　アイスクリーム食べたいよう。
　　　　　　　　　　　　　　へいへい。

　　　　　　　　　　くまさんのぬいぐるみ欲しいよう。
　　　　　　　　　　　　　　　へいへい。

　　　　　　　　　しつけは親がすれば、それでいいのである。

　　　　　　　　しかし、世代が違えば、話題も違う。
　　子供は子供どうし、ママはママどうし、バアサンはバアサンどうしでないと会話は弾まない。
　
　　　　二時間ばかりのバスの道中、隣に座った孫はすぐに居眠りをはじめた。
　　　　　　　　　　　つられてバアサンも眠った。

　　　　　ちなみに、先日、バアサン友だちと行った北九州までのバスの道中なんぞは、
　　　　　　　　話に花が咲き、下車したのちも、お茶に引っ張ったくらいで、
　　　　　　バアサンどうしだと居眠りする暇なんかなかったものである。