家づくり、行ったり来たり

ヘンなコダワリを持った家づくりの記録。詳しくは「はじめに」を参照のほど。ログハウスのことやレザークラフトのことも。

施主の満足度をどう読むか

2007年06月05日 | 家について思ったことなど
住宅関連業者のHPにはよく、施主の「声」が紹介されている。
その中に「100%満足しています」というような発言を見かける。中には「120%満足」なんていうのもある。
表現は自由であるべきで、そのことを批判するつもりはない。
ここでは読み手として「こういう表現をどう読むか」ということを考えてみたい。

「100%」とか「120%」とかいう表現は、自分の願望や事前に想像していたものと、出来上がったものの比較から発せられる。
100%というのは、自分が望んでいた水準をクリアしていてどこにも文句がない、ということになるだろう。120%というのは想像していたものよりかなり良いということになるだろうか。
となると、発言者がそもそもどのくらいのものを家に望んでいたのか、ということや、住宅に対してどのくらいの想像力を持って家づくりに臨んだのだろう、ということを読者としては意識すべきではないだろうか。
家づくりを自ら熟考した施主の言う「100%満足」と、業者にすべて任せて家づくりした施主の言う「100%満足」っていうのはきっと違うものになるだろうからだ。
また、家に対する想いが大きい施主の言う「100%満足」と、家に対する想いがさほど大きくない(つまりあまりこだわりがない)施主の言う「100%満足」っていうのもきっと違うものになるだろう。
それぞれが満足しているのだから、発言者にとっては喜ぶべきことである。ただ、これから家を作ろうと考える施主がこうした情報を利用するとき、発言者の家づくりに臨む姿勢と家に対する期待が自分のスタンスに近いかどうかを吟味することは重要だろう(※)。


(※)そしてバイアスにも注意すべきだ。

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2 コメント

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流行? (朝妻)
2007-06-06 18:39:43
どうも!朝妻です。
ご無沙汰です。

「顧客の声」

これはダイレクトマーケティングの世界では
最近とてもよく目にしますね。

テレビショッピングのアレです。

「はじめは信じられなかったけど・・・
・・・もう今じゃこれ無しの生活なんて
考えられないわ・・・」

ってヤツ。

まあ、広告を考えている人たちは
とにかくこれに躍起になっていますです。

「喜びの声」
「太鼓判」

ってのをよく見ます。

以前、garaikaさんのところにTBしてきた
建設会社のお仲間達はみんなやってるようです。

(長くなりそうなので、自分のところに書こうかな?)

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 (garaika)
2007-06-07 23:23:09
朝妻さん、
身も蓋もないことを言ってしまえば、どの業界に限らず、提供する側から出てくる「ユーザーの声」はそもそも真っ正直に読むようなものではないでしょう。健康食品や金運グッズのユーザーの声なんて、「騙されたい人間が読むものだ」くらいに思っていていいくらいヒドイ。
それでも住宅の場合は、今のところ健康食品や金運グッズほどにはうさんくさくはなく、石もあれば玉もある玉石混交なので、役に立つ部分を拾うことは可能だと考えています。
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