フランス語の勉強ノート

フランス語を勉強していて、知らなかったこと、忘れていたこと、発見したことなどについて書いていきます。

屈折語

2007年11月24日 14時32分02秒 | フランス語あれこれ
米原万里さんの講演会をまとめた本『米原万里の「愛の法則」』を読みました。
その中に外国語の分類法の一つとして孤立語(Langue isolante)、膠着語(Langue agglutinante)、屈折語(Langue flexionnelle)というのが出てきます。

孤立語というのは、動詞が活用せず、文章の中の単語の役割が語順によって決まります。
典型的な例は中国語です。
また、英語は後で説明する屈折語のインド・ヨーロッパ語族のなかで孤立語の性格が強まったものとされているようです。

膠着語というのは、単語に接頭辞、接尾辞などがくっついて、文中の言葉の役割が決まります。
と書くと、何のこと?って感じですが、要するに「て、に、を、は」。
日本語がその一例です。

屈折語というのは言葉の文中における役割が言葉の語尾、語頭などの言葉の変化によって決まります。
要するに語尾変化、人称変化ですね。
フランス語がその一例。
米原さんの専門であるロシア語もこの屈折語にはいります。

数ある言語の中でフランス語を選んだ私たちは実は先見の明があったんですね(?)。
孤立語としての性格が強い英語は日本の中学校では必須教科なので、当然勉強済みです(出来はともかく)。
母国語である日本語は膠着語。
フランス語は屈折語。
米原さんいわく、第2外国語として屈折語を選ぶと「脳みそがすごくやわらかくなると思います」。
自分を振り返ると、脳みそがやわらかい人種とはとても思えませんが、深層心理の中ではその状況を打破したいと思って、フランス語を勉強し続けているのかも・・・なんて思ってみたりして。

でも屈折語って結構おもしろいネーミングだと思いませんか。
フランスっていかにも屈折した国っていうイメージですから、ピッタリですよね。

参考:wikipedia
   米原万理『米原万里の「愛の法則」』