フランス語の勉強ノート

フランス語を勉強していて、知らなかったこと、忘れていたこと、発見したことなどについて書いていきます。

ぶたとジャム

2019年03月02日 18時27分38秒 | フランス語名文・迷文
NHKの「ねほりんぱほりん」。
大好きでずっと見てます。

少年院に入っていた人」の回でシュウジさんという方が「フランス語の勉強もしました」と話されたときに、例のぶたくんが「ブタでもわかるフランス語」という本を読んでいるのですが、その裏表紙に

Donner de la confiture aux cochons.

と書いてあったの、全然気が付きませんでした。
後で知人から教えてもらったのですが、これは、フランス語で「豚に真珠」という意味。
直訳は「ブタにジャムをやるようなものだ」です。
いやー、冗談きついですね。

さすが、ねほりんぱほりん。

相棒7 第15話「密愛」

2009年02月22日 20時43分47秒 | フランス語名文・迷文
テレビ朝日のドラマ相棒7の2月18日(水)に放送された第15話「密愛」に岸恵子さんが出るというので、見ました。
相変わらずかっこいいですね、岸恵子さん。

さて、この話ではハーブティーが事件の手がかりの一つになるのですが、ハーブティーのビンにフランス語が書かれています。

Thé de l'herbe
Mélenge Etsuko

これを書いた人(=殺された人)は
「ハーブティー
エツコ・ブレンド」
と書きたかったのですが、実は上のフランス語には誤りがあります。
水谷豊扮する右京は「学生のときフランス語はだめだった」と言っていたにもかかわらず、この誤りに気づいてしまうんですね。
すごい。

私はMélengeがMélangeだってことはわかったのですが、もう一つ間違いがあるんです。

ハーブティー→ハーブのお茶→thé de l'herbe
ってしたくなりますが、正しくは

thé aux herbes

となります。
そういえば、ミントティーって

thé à la menthe

って言いますもんね。
勉強になります。


ZEN

2007年09月23日 18時49分01秒 | フランス語名文・迷文
この夏フランスに行ったとき、TGVに乗りました。
ちょうど食堂車(というのか?立ち食いの食堂車です)のそばの座席に座ったのですが、食堂車と客車の間にはドアがなく、ちょっと嫌だなあと思っていました。
案の定、列車が動き出すと乗客がぞろぞろと食堂車にやって来て、食べ物を食べたり、話をしたり、携帯電話をかけたりで、うるさいのなんの。

私自身、携帯電話を持っていませんので、余計にイライラするのかもしれない、やはり我慢するしかないのね、と思っていましたが、実はフランスでもイライラしている人は結構いたんですね。
今朝の朝日新聞によると、TGVでは2004年からZENと呼ばれる車両が一部に導入され、ZEN車両では携帯電話の使用が禁止されているとのことです。
この車両ではさらに、12歳未満の子供の乗車が断られ、会話も慎むよう求められます。
ZENはもちろん禅宗の禅のことで、「座禅を組むときのような静寂をイメージしての命名」なのだそうです。
さらにZENと正反対の「携帯も会話もゲームも自由でにぎやか」という車両もあって、予約ができるのだそうです。
ということは、普通の車両では何事もほどほどにということなのでしょうか?

とりあえず、ZEN車両、ちょっと試してみたいですね。

星の王子さま

2007年09月05日 23時46分44秒 | フランス語名文・迷文
8月31日のNHKラジオフランス語講座応用編より

キツネと王子さまが別れるシーンより

-Adieu, dit le renard. Voici mon secret. Il est très simple : on ne voit bien qu'avec le coeur. L'essentiel est invisible pour les yeux.

-L'essentiel est invisible pour les yeux, rêpêta le petit prince, afin de se souvenir.

afin de+不定詞 ~するために

-C'est le temps que tu as perdu pour ta rose qui fait ta rose si importante.

C'est ~ quiの強調構文
「君のバラのために失った時間こそが、君のバラをかけがえのないものにしている」という意味

-C'est le temps que j'ai perdu pour ma rose..., fit le petit prince, afin de se souvenir.

-Les hommes ont oublié cette vérité, dit le renard. Mais tu ne dois pas l'oublier. Tu devines responsable pour toujours de ce que tuas apprivoisé. Tu es responsable de ta rose...

responsable de ~に対して責任がある
apprivoiser なじみになる(この言葉の解釈はいろいろとあるみたいです。)

星の王子さまの名台詞といえばキツネの"L'essentiel est invisible pour les yeux."(大切なものは目には見えないんだ)です。
講座ではJanick Magne先生が、この台詞はもちろんフランスでも有名ですが、日本のようにこの台詞だけが飛びぬけて注目されるというわけではなく、なぜ日本ではこの台詞がとても受けているのかが知りたいというようなことをおっしゃっていました。
確かに日本ではこの台詞だけが一人歩きしている感じがありますよね。

眠狂四郎

2007年07月17日 12時25分11秒 | フランス語名文・迷文
数週間前にNHKのBSで市川雷蔵特集やってました。
良いとは聞いているものの、一度も見たことがなかったので、ビデオにとって見てみました。
見たのは「眠狂四郎 勝負」。
柴田錬三郎作の小説「眠狂四郎」を映画化したものはたくさんあり、市川雷蔵で撮ったものは全部で12作品あります。
「勝負」は2作目です。
以降、ややネタばれになってしまいますので、見たい人は読まないように。

眠狂四郎を狙う女占い師・采女。
彼女の夫は異人で宣教師。
キリスト教の布教活動をしたために囚われています。
采女は夫を助けるという約束で眠狂四郎を狙う高姫一派の命令を受け、眠狂四郎を抹殺しようとします。

ところで、眠狂四郎、采女の夫が役人に連れられて行くのを目撃しているんです。
しかも采女の夫は眠狂四郎を見たとたん「モン・フレール!」って叫ぶんです。
「モン・フレール!」って、フランス語Mon frère のこと?
フランス人宣教師という設定なんでしょうか。
Mon frèreは神の子としての「わが兄弟」っていう意味ですが、なぜに狂四郎に向かってモン・フレール?
狂四郎もびっくりしますよね。
宣教師いわく、狂四郎の鋭い目つきを見て、狂四郎を救わねばならないと思ったとか。
きっとこの辺のところはつっこんではいけない、さらっと流すべきシーンなんでしょうね。
でもフランス語学習者にはこたえられない名(迷)シーンです

Marcel Proust

2006年11月15日 10時54分51秒 | フランス語名文・迷文
Marcel Proustへの質問と回答がフランス語のテキスト(Connexions niveau 3)に載っていましたので、一部紹介します。

Mon occupation préférée : Aimer.
趣味:恋

うーん、オヤジぃ、言うなあ・・・

La couleur que je préfère : La beauté n'est pas dans les couleurs, mais dans leur harmonie.
好きな色:色そのものには美しさがない。色の調和に美しさがあるのだ。

さすがというか、一筋縄ではいかないオヤジですね。
私なんか即効「黒」って答えちゃいますよ。

La qualité que je désire chez un homme : Des charmes féminins.
男の人に望むもの:女性のように魅力的であること

La qualité que je désire chez une femme : Des vertus d'homme et la franchise dans la camaraderie
女の人に望むもの:男性のような徳、仲間内では誠実になること。

chez~の使い方にびっくり。
「男の家」「女の家」じゃないんですね!

ちなみに私はMarcel Proust、「失われた時を求めて」(A la recherche du temps perdu)の作者としか知りません。

オ・パキャマラド・パキャマラド・パオパオパパパ

2006年05月18日 23時43分34秒 | フランス語名文・迷文
NHKラジオフランス語講座5月号に掲載されている加賀乙彦さんのエッセイ「私とフランス語とのお付き合い」に、内藤濯さんにフランス語を教わったエピソードが載っています。
なかなかおもしろいので読んでみてください。

ところで、その中に童謡が引用されているのですが、

J'ai perdu le do de ma clarinette (bis)
Ah ! si papa il savait ça, tralala (bis)
Il dirait: Ohé
Au pas camarade (bis)
Au pas au pas au pas
Au pas camarade (bis)
Au pas au pas au pas

うん?
オ・パ・オ・パ?
オ・パ・キャマラード?
何か聞いたことがあるような・・・・・
ひょっとして「♪ぼくの大好きなクラーリネット」の歌の後半に出てくる
♪オ・パキャマラド・パキャマラド・パオパオパパパ
の元になった歌?

エッセイでは題名「J'ai perdu le do de ma clarinette (クラリネットのドをおっことした)」としか書いていませんでしたが、調べてみると、やはり、「クラリネットをこわしちゃった」の元の歌であるとのことでした。
訳詩をされたのは石井好子さん。
「オ・パ・キャマラド~」は語感がおもしろかったのでそのままにしたのだそうです。
(参考サイトhttp://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/kurarinetto.html)

さて、この歌ですが、フランスのGoogleで検索してみると、実はもっと長い歌詞であることがわかりました。

J'ai perdu le "do" de ma clarinette,
J'ai perdu le "do" de ma clarinette,
Ah ! si papa il savait ça, tralala,,,
Ah ! si papa il savait ça, tralala,
Il dirait: Ohé!!! Il dirait: Ohé!!!
Tu n' connais pas la cadence,
Tu n'sais pas comment l'on danse,
Tu n'sais pas danser! Au pas cadencé.
Au pas, camarade, Au pas, camarade,
Au pas, au pas, au pas
Au pas, camarade, Au pas, camarade,
Au pas, au pas, au pas Au pas, au pas. . . ,

2番以降、"do"の部分が"ré", "mi", "fa"...に変わるだけで、そのほかの部分は全く一緒です。

うーん、tu、on、camaradeが誰を指しているのか、全然わかりません。
日本にも意味がよくわからない童謡もあることだし、深くは追求しないでおきます。

とりあえず、私なりに訳してみますと・・・

僕のクラリネットのドがでなくなっちゃた。
僕のクラリネットのドがでなくなっちゃた。
あぁ、パパに知られたら・・・
あぁ、パパに知られたら・・・
こんなふうに言うんだろうな、えーっ!!!
こんなふうに言うんだろうな、えーっ!!!
調子がとれないんだね。
どうやってダンスを踊ってもらえればいいのかわからないんだね。
ダンスがわからないんだね!調子をとってステップ、ステップ。
はい、ステップ。はい、ステップ。
ステップ、ステップ、ステップ。
はい、ステップ。はい、ステップ。
ステップ、ステップ、ステップ。

全然自信なし

Le Canard

2006年02月28日 18時55分35秒 | フランス語名文・迷文
フランスの新聞といえば、Le Monde、Le Figaro・・・とありますが、風刺専門(?)の週刊の新聞Le Canard Enchainéっていうのがあるんです。
91年も続いている老舗です。

紙面には名前どおりCanardがあちこちに出てきます。
かわいいCanard、にくたらしいCanardといろいろですが。

さて、フランスに上陸した鳥インフルエンザですが、Le Canard EnchainéのCanardたちも防毒マスクをしてインフルエンザに備えています。

2月22日版をみますと

A nos lecteurs
読者の皆様

Les services vétérinaires du journal certifient que les exemplaires du "Canard" ont été dûment vaccinés, un par un, contre le virus de la grippe aviaire.

当新聞"Canard"は一羽一羽、鳥インフルエンザワクチンを打っております。当社の獣医局が保障いたします。

EXEMPLAIRE VACCINE H5N1
H5N1ワクチン済み

と、注意書きがありました。

これで安心して読めますね。(←あんたは大丈夫?)

セミとアリ La Cigale et la Fourmi

2005年08月01日 16時44分03秒 | フランス語名文・迷文
イソップ物語の「アリとキリギリス」、本当のイソップ物語では「セミとアリ」でした。
イギリスなどセミが一般的でない国では、セミがバッタやキリギリスに変えられてしまったためだと言われています。
日本のイソップ物語もキリギリスバージョンが元になっています。

フランスでは、イソップ物語というよりも、17世紀にラ・フォンテーヌがイソップ物語をベースに集大成した「寓話集」が有名です。
ラ・フォンテーヌの話では、原典どおり「セミとアリ」になっています。

セミは夏のあいだ、歌を歌って暮らしていました。
しかし、冬になると、食べ物がなくなり、困ってしまいます。
そこで、アリのところに行き、種を分けてもらうように頼みます。

Je vous paierai, lui dit-elle,
Avant l'août, foi d'animal,
Intérêt et principal.

foi d'animal "foi d'honnête homme(紳士の名誉にかけて、誓って言うが)"をもじったものだと思われます。
intérêt 利子
principal 元金

セミはアリに言いました「誓います。8月までには利子も元金もお支払いします」

おぉ、なんて現代的なセリフ。

さて、アリは、

La Fourmi n'est pas prêteuse
prêteuse 喜んでやすやすと貸す

「おー、そーか」と貸すようなヤツじゃないんですね。
セミに夏は何をしていたのかと聞きます。
セミが「歌ってました。あなたも聞いていたでしょう」と答えると、

Vous chantiez ? j'en suis fort aise :
Eh bien ! dansez maintenant.

fort たいへん(文語)
aise うれしい(文語)

歌を歌ってたんですか。そいつはよかったですね。
それじゃあ、今度は踊ったらどうです。

きついですね!
参考:NHKラジオフランス語講座2005年7月号

朝の蜘蛛は悲しみ、夜の蜘蛛は希望

2005年07月31日 16時30分56秒 | フランス語名文・迷文
7月30日のNHKラジオフランス語講座で

Araignée du matin, chagrin; araignée du soir, espoir.

という諺が紹介されていました。
直訳すると「朝の蜘蛛は悲しみ、夜の蜘蛛は希望」。

「日本とは逆ですね~」との先生のコメント。
確かに、朝の蜘蛛は害虫退治に出かけるので殺すなと私も言われたことがあります。

フランスと日本とでどうして反対になってしまったのか。

まず、フランス側から調べてみました。
昆虫に関するサイトによりますと、
蜘蛛に限らず昆虫が活動するには雨が降らないことが条件です。
 
- matin chagrin car la rosée ne gène pas son travail de filage et qui dit pas de rosée dit pluie ;
朝が悲しみというのは、朝、露があれば、その日は蜘蛛の巣張りができるから。朝露がないと雨が降ってしまうので。

- soir espoir car cela suppose que l’atmosphère est calme et que le beau temps persistera.
夜が希望と言うのは、大気が安定しており、良い天気が続くから。

補足すると、朝、蜘蛛が巣を張らずに、ちょろちょろとしていれば、その日は雨が降るので「chagrin」。
夜、蜘蛛が活動していれば、次の日は晴れるので「espoir」。

さて、この諺(というか慣用句)には実はお昼バージョンもあります。
Araignée du matin, chagrin; araignée du midi, souci; araignée du soir, espoir.
「朝の蜘蛛は悲しみ、昼の蜘蛛は心配、夜の蜘蛛は希望」

- midi souci car si elle travaille à ce moment, contrairement à ses habitudes, c’est qu’un orage ou une pluie s’annonce ;
昼が心配と言うのは、通常昼間は活動しない蜘蛛が昼間に活動するのは、雷雨または雨の前兆であるから。

一方、日本側ですが、いろいろな説があるようです。
・朝の蜘蛛は福を持ってくるので殺してはダメ。しかし、夜の蜘蛛は泥棒にはいられる前ぶれなので殺すべし。
・朝の蜘蛛は害虫退治に出かけるので殺してはダメ。
・夜の蜘蛛はそのあと巣を張ってしまうので殺すべし。
・朝の蜘蛛は巣を張って獲物を待っている-つまり待ち人来るで吉兆。
(参考サイト慣用句辞典
いずれにせよ、天気とは一切関係ありません。

ところで、朝露と天気を結びつける慣用句は日本にもあります。
朝露が数日続いてやめば雨(八重山)
朝露のない時は雨を降る(東北)
朝草の葉に露があると、天気が良い、ないと天気が悪い(東北)
(参考サイト:南部の言い伝え石垣島地方気象台

朝の蜘蛛、夜の蜘蛛のイメージが反対になってしまったのは、意味するところが全然違っていたからなんですね。