フランス語の勉強ノート

フランス語を勉強していて、知らなかったこと、忘れていたこと、発見したことなどについて書いていきます。

フランス語と英語とドイツ語の関係

2006年09月05日 18時01分15秒 | フランス語あれこれ
先日、NHKラジオドイツ語講座(2006年8月号)でフランス語と英語とドイツ語の関係について解説していました。
なかなかおもしろかったので、紹介します。

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英語の牛「cow」はドイツ語の牛「Kuh」に似ていますが、英語の牛肉「beef」は、牛、牛肉を意味するフランス語の「boeuf」に似ています。
これは、歴史的な経緯に関係しています。

英語とドイツ語はゲルマン語系なので兄弟のような関係にあり、基本的な単語については共通するものが多く、文法も近いものがあります。
一方、フランス語はロマンス語系なので英語、ドイツ語とは従兄弟のような関係にあります。
しかし、語彙だけで見ると、英語にはフランス語系の単語が多く取り込まれています。

もともとイギリスの島には、ドイツ語に似た英語を話す人々が住んでいましたが、ある時期フランス語系の人々が支配者としてはいってきて、イギリスを統治しました。
その結果、支配される側の庶民はドイツ語と似た英語を話し、支配者階級はフランス語系の言葉を話すようになりました。

庶民にとって牛といえば動物の牛を連想するので、動物の牛については「cow」を使い、支配者、上流階級にとって牛といえば牛肉の方を連想するので、牛肉についてはフランス語系の「beef」を使うようになったということです。

同じような例をもう一つ挙げます。
英語で羊のことは「sheep」、羊肉のことは「mutton」といいますが、「sheep」はドイツ語の「Schaf」、muttonはフランス語の「mouton」から来ています。

食べる(eat, essen)、飲む(drink, trinken)、考える(think, denken)などの基本的な単語は、英語もドイツ語も語源が同じなので似ています。
熟慮する(consider, cosidérer)など、少し高尚な語、理知的な語についてはフランス語系が多くなります。

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確かに、フランス語の難しい単語って英語に似たものが多いことに気づいてはいましたが、なるほど、そういう歴史的背景があったんですね。

なんで、ドイツ語聞いているのかって?
ははは・・・聞かないで下さい。
ちょぴり楳図かずおがはいっているだけです。