ケンミジンコのうた

平和な日々の暮らしを綴った日記です

子を思う親の心

2014-09-04 18:58:42 | 雑感
子持ちの友人から久し振りに電話がかかってきた。
「最近、電話がかかってこないけど、なんで?」と聞かれて、
適当にはぐらかしたけれど、
実は思うところあって、少し距離を置こうと思っていた。

友人の子供(5歳男子)が、わがままで乱暴で、
一緒にいるのが、辛くなってしまったのだ。

反抗期なのかもしれないけれど、
友人の言うことは全く聞かないし、
癇癪持ちで、私も何度か殴られた。
(子供とはいえ、本気でぶたれると、結構痛い。)
また、持ち物を取って返してくれなかったり、
色々と困ったことがあったのだ。

それで、友人には悪いけれど、
この子が大きくなって落ち着くまで、
ちょっと会うのはよそうかなと思ったのだ。

友人の話では、幼稚園の先生から呼び出され、
発達支援の専門家に相談することを勧められたらしい。

私は専門家ではないが、内心、
「やっぱりな」と思ってしまった。

でも、残念だったのは、友人が、その事実を受け入れられずに、
幼稚園の先生の批判ばかりしていることだった。
子供をうまく導けない、先生の指導力の問題と
思っているようだ。

友人の親は「昔は発達障害なんて概念、なかったのにね」、
姉は「先生にも当たり外れがあるから」
と言っているとのこと。

私には、友人が、自分の子供に好意的な身内の意見ばかりを集めて
自分を守っているように見えた。

でも、そのことは指摘せずに、
友人に同意しているフリをした。
嫌われたくなかったからだ。

友人とは長い付き合いで、
私は、彼女のことを、ずっとクールで聡明な人だと思っていた。
その彼女が、自分の子供のことになると、
途端に冷静さを欠き、常識的な判断ができなくなってしまったのは
大きな驚きだった。

子を思う親の心は、かくも強いのか。
この思いが強すぎて、厄介だなと感じてしまう人も、多い。

自分のことだと譲歩ができるのに、
子供のことになると、一歩も譲らなくなってしまう人もいる。

その大部分は、本能なのだろうが、
私は、「子を思う親の心」は美しく尊いという、
社会的な合意が、その基礎にあるような気がする。
子供を思うことは、良いことだという自信があるから、
自分の言動に、心理的な抑制が効きにくいのだろう。

友人は「先生の度量の問題」と言っていたけれど、
私は逆に、「親の度量の問題」だと思った。

言えなかったけど。


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コメント (2)
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