予測できない

実は、数日前に自分が住んでいるマンションのすぐ目の前で

火災がありました。

目の前といっても、自分の住居との間には数件の戸建てがありましたが、

火の粉がとんでくる状況なので、もらい火してもおかしくない状況です。

明け方の3時半くらいに、消防車がたくさん来て

しかも近くでサイレンが止まるという状況でしたから、

もしかしてと、屋外に出たら、炎が高くなっていました。

近隣も新築がたくさんあったので、みなさんの不安がわかりますし、

そんなことがあろうなんて、誰も思わないでしょう。

パトカーが避難せよというアナウンス。

慌てて、貴重品をまとめて、玄関外で様子見。

幸いにも雨天続きでしたから、比較的短時間に鎮火しましたが

久しぶりに焦りましたし、いろいろと短時間に考えました。

実は半年前にも、直線で３０ｍくらいの近距離で火事があり、

窓が開けられないほどに煙が立ち込めたことがありました。

人生で近距離で火事があったのは、この2回ですが、立て続けに起きました。

人生では相変わらず、予想外のことが起こるものだと感じました。

何を持ち出せばよいのか考えたりしましたが、

非常時に、ほんとうに自分に大切なものとは何かを考えるきっかけになりました。

火事だったら、何も残りませんから、心から失いたくないものを持ち出すしかありません。

大切なものはたくさんありますが、お金には代えられないものということになりますでしょうか。

災害は自分の努力とは関係ないし、どんなに準備していても

どうにもならないことも多い。

最近の熱海の土石流にしても、誰もどうにもできない。

日常が一瞬で失われ、大切な人と二度と会えないような状況にもなりうる。

そのうえで、離婚で失ったものは何だろうかと考えてみると、

たしかに思い描いていた将来や夢は一時的に消えました。

でも新しい経験や将来ができました。

子供との大切な時間は消えました。

でも、子供はどこかで生きていてくれます。死んでません。

お金もなくなりました。

でも働き続ければ、なんとかなるかもしれません。

以前にも書いたのですが、

当時、担当いただいた弁護士から、哲学的というか、なぞなぞのように、

「失ったと思っているが、もしかしたら、初めから得てなかったのかもしれない。」

「本当に得ていたのだとしたら、簡単に失うだろうか。」

「得ていないのだとしたら、失ったと悲しむ、その悲しみとはなんだだろうか」

こんなことを言われたのを思い出します。

真実の愛や、本当の関係性などという正解はないとは思うが、

いとも簡単に変化し、失う関係性、相手を絶望まで追い詰めるような関係性など

少なくとも大切な関係性だったのだろうか。

相手のことの善悪よりも、

自分自身もそんな関係性を作ってきいたのだと感じています。

そして、その善悪ではなく、

これからは、どういう関係性を築きたいのか、

ほんとうに大切なものを失うとはどういうことか、

これからも考えていきたいと思います。