奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1090)

2019-08-19 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「日本語の源流を求めて(大野晋著・岩波新書2007刊)」を読んだ。大野晋(おおのすすむ1919~2008)氏は、東大(文学部)卒で、専攻は国語学、学習院大学名誉教授でした。-----

「日本語の源流を求めて」は、大野晋氏の最後の遺作の1冊である。まえがきには生涯に亘る疑問をある程度解明できて幸せであると。そして大野晋氏の研究を引き継いでくれる人が現れることを祈っているとも書いている。-----

“ドラヴィダ語辞典(1961)”を手に入れてタミル語という日本語に対応する単語を多く持つ言語に出会ったのは丁度60歳であったとのこと。その後25年掛かって少年時代の希望“日本とは何か”についての自分なりの回答を書くことが出来た。“日本語の形成(2000)”、“弥生文明と南インド(2004)”である。この2冊の要点を取り纏めて読み易く編集したのが「日本語の源流を求めて」であり、7000km隔たった、2000年前の南インドタミルの探訪記も掲載して、日本文化である弥生文化は古代タミル発であることを比較言語学を駆使して突き止めることが出来たと言うのだ。航海術や海流に乗って日本列島に稲作/鉄/機織の技術を持ち込みそのまま定住したタミル人が大和言葉を話していた列島人であったのだと確信したとのこと。朝鮮半島が三国時代に移るのは西暦300年頃であり、その頃からは高句麗などの強い影響を受けていると言う事も分かったそうであり、そうなるまえの日本語の源流はタミル語であることが濃厚だと結論付けることが出来たのは幸いであったと、何回も書いている。

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