奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2892)

2024-09-07 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「笑う月(安部公房著・新潮文庫1984刊/1975版の文庫化)」を読んだ。---------

安部公房(あべこうぼう1924~1993)は/東大医学部卒。1951“壁”で芥川賞を受賞。1962“砂の女”で読売文学賞/フランスで最優秀外国文学賞/“戯曲/友達”で谷崎潤一郎賞/“緑色のストッキング”で読売文学賞を受賞した。1973“演劇集団/安部公房スタジオ”を結成。1992アメリカ芸術科学アカデミー名誉会員となる。---------

この本「笑う月」の目次は次の通り。“睡眠誘導術/笑う月/たとえばタブの研究/発想の種子/藤野君のこと/蓄音器/ワラゲン考/アリスのカメラ/シャボン玉の皮/ある芸術家の肖像”、“阿波環状線の夢/案内人/自己犠牲/空飛ぶ男/鞄/公然の秘密/密会”-----------

この本「笑う月」の裏表紙の抜き刷り文は次の通り。笑う月が追いかけてくる。直径1m半程の/オレンジ色の満月が/唯ふわふわと追いかけてくる。夢の中で周期的に訪れる/この笑う月は/僕にとって/恐怖の極限のイメージなのだ。交錯するユーモアとイロニー/鋭い考察。夢と云う/意識下で綴っている創作ノートは/安部文学生成の秘密を明かしてくれる。表題作の他/著者が生け捕りにした夢のスナップショット全17編。-----------

安部公房の名声は聞き及んでいたが/これまで/1冊も読んだことが無かった。森鴎外/夏目漱石/谷崎潤一郎/川端康成/三島由紀夫/大江健三郎と続く東大出身の小説家として/異彩を放っておられたに違いないが/何故か敬遠してきたようだ。今回この本「笑う月」を読んで/矢張りと云うか/東大一流の病的疾患をお持ちになっており/それこそが創作意欲を育んていたのだろうなと思った。

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