奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その2894)

2024-09-09 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「幸福な王子」について。---------

“幸福な王子(1888)”は/アイルランドの作家/オスカーワイルドによる子供向けの短編小説。----------

町の中心に高く聳え立つ王子像が/彼方此方飛び回って様々な話をして呉れる燕と/苦労や悲しみの中にある人々のために/博愛の心で自分の持っている宝石や自分の体を覆っている金箔を分け与えていくと云う自己犠牲の物語。燕は王子に頼まれて/それを気の毒な人たちに運ぶのだ。最期は/身窄(みすぼ)らしい姿になった王子と/一刻も早く南に渡っていくべきと後ろ髪を引かれながらも/やがて王子像と運命を共にする覚悟を決めた燕(つばめ)が残る。博愛と悲壮/象徴性の高い作品。-----------

ラストは/ボロボロになった身窄らしい王子像が台座から落ちており/それを片付ける公園の管理人が/壊れた欠片(かけら)の中に/ちっぽけな燕の遺骸を見付ける。渡り鳥なのに/冬になっても南に帰らないから死んでしまうんだと呟(つぶや)く。-----------

今年(2024)の韓国ドラマ/ヒット作“涙の女王”の脚本のモチーフの一つに/この“幸福の王子”が使われていると/誰かの作品解説で知った。“涙の女王”は/“愛の不時着(2019)”に続く大ヒット作となっており/とちらも同じ脚本家の作品だそうです。----------

オスカーワイルドのように創作する作家と/これまでの世界の名作のエッセンスを取り込んで/シナリオを構成する脚本家のようなお仕事をする人も居る訳だが/脚本家として成功するには/世界の多くの書物を読みこんで/ストーリーに活かすセンスが求められるのだろう。

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