21世紀航海図;歴史は何も教えてくれない。ただ学ばない者を罰するだけ。

個人の時代だからこそ、個人を活かす「組織」が栄え、個人を伸ばす「組織」が潤う。人を活かす「組織」の時代。

仮設住宅孤独対策

2011年10月02日 23時05分16秒 | Weblog
仮設住宅には、風呂もついていて、キッチンもしっかりしている。

自力での外出が難しい高齢者には、ボランティアが買い物を代行したりしている。

それぞれのサービスは素晴らしい。

けれども、「合成の誤謬」として、孤独の問題が上げられる。

仮設住宅入居者同士の近所づきあいが・・・。仮設住宅には、近隣住民が近所づきあいをする「必要性」が無い。

入所者は「孤独」に、誰とも会うことなく、生きていける。


家族と同居している人、職探しをしている人、もしくは仕事をしている人は、仮設住宅街で人と触れ合うから、問題ない。

生活保護を受けている人、年金生活をしている高齢者は、部屋から出る必要性が無い。
その結果として孤独に陥る。

地震や津波で、家族全員を失った高齢者が、部屋で孤独に時間を過ごすのは、精神衛生面上良くない。


家族向けは別として、個人用の仮設住宅の設備は、風呂ナシ・簡易キッチンにして、仮設住宅そばに、「仮設銭湯」「仮設食堂」を建てるぐらいの工夫は欲しかった。




風呂に入る必要性、食事をする必要性から、孤独に暮らしている人も外出するようになる。人と会うようになる。人と話をするようになる。家族を失った哀しさを人と共有できるようになる。1人で悩むことが無くなる。



全ての仮設住宅に風呂がついてれば「便利」。でも、便利であれば全てが良いわけじゃない。

精神衛生面、体力維持の観点からみれば、少し不便な生活を用意して、住んでいる人が部屋から出て体を動かす(歩いて買い物に行くとか、ラジオ体操をするとか)機会があるようにする。人と触れ合う必要性が出るようにする程度の工夫は欲しかったかもしれない。



孤独死対策とかはどうなっているんだろうね? 仮設住宅では阪神淡路大震災の教訓を生かして、孤独死対策が進んでいるらしいけど。既存アパートを避難先として選んだ高齢者は、近所づきあいが無い地域で暮らしている。3年後とか、孤独死が問題になりそう。