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読響+ミシェル・カミロ

2023-05-20 11:14:27 | 音楽
5月19日(金)の夜にサントリー・ホールで、鈴木優人指揮の読響を聴く。ジャズ・ピアニストとして高名なミシェル・カミロ本人のピアノによるピアノ協奏曲2番の日本初演。観客の入りは7~8割程度。マスク比率も7~8割だが、2階のバーカウンターも開いて、賑わっていた。

最初にモーツアルトの「ドン・ジョヴァンニ」序曲があり、続いてカミロのピアノ協奏曲2番。15分の休憩を挟み、後半はモーツアルトの交響曲28番があり、最後はラヴェルの「ボレロ」で締めくくられた。メインの演目はカミロのピアノ協奏曲で、現代的な音楽でジャズやラテンの雰囲気の入った曲。カミロは中米のドミニカ共和国の出身らしいが、スペイン系に見えた。ジャズ・ピアノの流れを汲んだ雰囲気だが、猛烈な勢いで鍵盤を叩くような演奏で、大量の音がピアノからあふれ出て、まるで連弾しているような演奏だった。音が大迫力なので、大編成オーケストラにも負けずに大迫力の演奏を聴かせた。アンコールでピアノソロを演奏したが、これも大迫力で、個人的には協奏曲よりもソロの方が面白いと感じた。

大迫力の演奏だったので、後半のモーツアルトは何となく物足りなく感じた。最後はお馴染みのボレロで、どの曲もまあ、面白いのだが、まったく雰囲気の異なる曲を並べて、一体だれが選曲したのだろうと思った。ちょっと趣味が悪すぎるのではないだろうか。デパートの食堂のようなメニューで、何でもあり。とんかつの後にざるそばを食べて、チョコレート・パフェで締めくくったような気分になった。プログラムには、曲目解説だけでなく、選曲の意図を示すべきだろう。

9時前に終了したが、まだ雨が少し降っていた。帰りがけにいつものスペインバルで軽く食事。トルティージャ、ハモン、ほうれん草とひよこ豆の煮込み卵添え、塩だらのフライなど。

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