純情きらり(154)

2006-09-28 23:51:58 | 連続テレビ小説


 『純情きらり』は、15分間の放送枠の中にオープニング・クレジットと前日までのおさらいが入るので、正味12分で一回分を語らなければなりません。そして、12分×6日=72分(一週間)で完結するエピソードを26回重ねると、無事放送終了ということになるわけです。
(あと2回で終了なんだと、また思い出しちゃった~)

 そんなことは百も承知だって? そうですよね、ごめんなさい。でもですよ、72分で物語を語るのは、とても難しいんです。なぜかというと、(これはトシ子が勝手に考えていることですが)ドラマ=映画の基準は90分だから(いわゆる二時間ドラマもCMなどを除くと90分前後になる)。もう少し言うと、最近の映画といえば、猫も杓子も2時間超だけど、それを90分で語るのが本当のプロというもの。あっ、長編映画が悪いと言ってるわけじゃないんですよ、一つの物語を90分で語れるように訓練しなさいと言ってるわけ。ほいで、72分の上映時間というと、完全にプログラム・ピクチャーの世界です。2時間から18分を削るのは意外と簡単でも、90分から18分を削るのは凄く難しい。でも、だからそれゆえ、とんでもない傑作が生まれたりするわけです。 『純情きらり』の場合、制作者側にプログラムピクチャーを作っている意識は当然ないでしょうが、もう少し取捨選択を吟味してくれないと、昨日今日のように、「おや?」ということになってしまいます。

「展覧会のエピソードは必要だったのでしょうか? それもあんな感じの・・・」
 昨日のエピソードにも口をあんぐり開けるだけでしたが(だから、マロニエ荘時代の「あんぐり」画像でお茶を濁したのですが・・・)、今日の前半もかなり異様でした。
 桜子さん貸切の「五人展」(でも紹介されたのは生きてる四人。モリタは?)。桜子さんは、まるで高名な美術評論家のように、一人一人の絵を寸評します。そして、八重さんの絵のところで「東京大空襲と岡崎空襲が懐かしい」発言。それって・・・冬吾の絵(他にもあるけど)は例の「桜子さんの肖像」だし、しかも寸評している桜子さんは、この世の人ではないようなアルカリック・スマイルを浮かべていました。桜子さんはこの時点で既に死んでいるのではないでしょうか? 

 実は、桜子さんの微笑みは死を決意した人の達観というか覚悟というか、それこそ日光・月光菩薩の微笑だったことを、達彦さんが教えてくれました。でも、「まだ見ぬ子へ」に綴られたノートと楽譜(「山長覚書」のときと違って、生前に読めたのは不幸中の幸い)を残したことで、納得しちゃ駄目だよ、桜子! だいたい、菩薩の桜子なんて、あまりに「らしく」ない。桜子はやっぱり、あの桜子でなくては!

 竹馬の友?のびわちゃさんは「冬吾と笛子のバカップル姿」が苦手なようですが、私も今日は思い切り引いて「達彦さん、大人~」。桜子の微笑みも微妙なところです。
 ところが、何ごともなかったかのように笛子とじゃれる冬吾の姿を見て、例の脚本家がなぜ、性懲りもなく二人のエピソードを語ったのか、突然ひらめいたのです。
原案本では冬吾も桜子も亡くなるそうです。でも『純情きらり』では、二人は決して死なない。そのことを視聴者にこっそり教えるために、冬吾は川に落ちたんだ!
 これでトシ子の心ものちへ・・・

「輝一ちゃん、こんにちは~」
(トシ子は今週のお題から「輝」を頂いて、輝子=てる子ちゃんかなあと・・・)

 予告編の映像が殆ど出揃いました。あと残り2回、今度は桜子さんが我が子と夫の元へ帰還する物語が綴られるはずです。昨日彼女がハミングしていた『純情きらり』のテーマ曲『きらり』が『まだ見ぬ子へ』だったことも判明し、達彦のピアノ演奏は聞き慣れたチェロとも違って美しく、そして新鮮でした。キヨシの登場だけは自信なくなってきたけれど、大団円に向かって・・・

「名前、輝一にしよう」(女の子だったら、輝子も候補に

「いい子だぁ、おとうさんだよ」


「髪の毛は、生えとった?」
「けっこう、ちゃんとしとるよ」


「おかあさんが、おまえのために作った曲だ」

PS.ハートがどこかへ飛んだと思ったら、文頭に・・・可愛いのでそのまま残しました!


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8 コメント

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Unknown (KEIKO)
2006-09-29 00:26:28
トシ子さん 忙しい中更新ありがとうございます。いつも、読ませてもらうのが日課になっているので大変嬉しいです

あと、2回ですね~。残り30分、マロニエ荘の頃のような、元気な達彦さんと桜ちゃんの演技が見たいと思うけれど無理かな~。

私は死にません。と言い切った桜ちゃんに期待してます。

がんばれ桜ちゃん!



マロニエ荘の頃の画像嬉しいです~。

ほんと、学生服姿の達彦くんから若旦那の達彦さんまで演じる福士くん、すごいですね。
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カウントダウン? (Toshi)
2006-09-29 00:52:05
KEIKOさん、こんばんは~



早速コメント、ありがとうございます。画像を入れて、一応完成です。

福士さん、今日も最高の演技でした。この一週間でさらにファンが増えたのでは?



学生服から流し目の若旦那まで演じる福士さんと、お下げからついに菩薩顔まで演じたあおいさん、最強のカップルかもしれません!

残り二日、リアルタイムでは見られませんが、寝ないでも見るぞ~~~

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前向きでえらい! (柊羽)
2006-09-29 06:51:34
そうじゃないとつらくて見られないもの…あと、確かにラストになって「おや?」と思わされるのは残念ですね。
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ん? (びわちゃ)
2006-09-29 10:22:37
いつから竹馬の友?になったんじゃ!
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Unknown (裕美)
2006-09-29 20:54:43
朝ドラは朝ドラらしく、マンネリと言われても、ハッピーエンドで終わるのが、お約束じゃないですか?確かに明日まで桜子の生死が分からなければ、いやがうえにも視聴率は上がるでしょう。でも、桜子の死でこのドラマがジ・エンドになった時、私達は紛れもなく、深い脱力感、無常感に襲われると思うのです。こんなに桜子を愛する人々を悲しみのどん底に突き落としてもいいのか 達彦さんから愛しい妻を 輝一君からかけがえのない母を奪って、何をしたいんだろう?



もはやキヨシの桜子救出は不可能に近いし・・・



みんなが見守る中、母マサが降臨して、桜子の手をやさしく取り、二人で昇天して行く・・少女時代から今まで 懸命に生きてきた彼女の数々のシーンが、走馬灯のように映し出され、一同泣き崩れる・・・



こんなシーンはやっぱり見たくない。『美しき日々』のラストシーンのように、生還して欲しい。奇跡を信じたいです。
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竹馬の友からお姉さんへ? (Toshi)
2006-09-30 00:14:30
びわちゃさん、こんばんは。

『純情きらり』をきっかけに、びわちゃさんとは本当にいろいろお話しましたよね~

最近のことなのに、ずっと昔から友達だったような、そんな気がしたので、ふと・・・

でも、次に頂いたコメントで「タケウマ」はやめです。姉ちゃんだったんですね!

妹二名も悪くなかったですが、トシ子は姉が欲しかった~

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憤りに近い? (Toshi)
2006-09-30 00:20:09
裕美さん、こんばんは~

本当に明日(あっ、もう今日か)はドキドキものです。もしももしももしものことがあったら、朝ドラは絶対見ないぞと思ったのですが、『芋たこ~』は、おせいどんこと田辺聖子さんがモデルの物語ですね! 過去の朝ドラ・ヒロインが何と二人も出演してる・・・やっぱ、みよう~と。



でも、明日は本当に心配です。

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私のせいかな? (Toshi)
2006-09-30 00:33:41
柊羽さん、こんばんは~

桜子さんの菩薩化現象、私が悪いのかもしれません。

あまりにも若山百合子さんを褒めたから。

でも、桜子は桜子でいいのだから、もう菩薩顔の微笑みはやめて、眉間のしわでいいから、トシ子に見せておくれ~

私の代わりに「最終回」見守っててくださいね!

な大団円に
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