館長庵野秀明 特撮博物館

2012-07-23 09:53:33 | 美術館&博物館など




 この一週間は、テレビを沢山見てしまいました。暇つぶしにはもってこいでしたが(痛みがまぎれる点でも)、こんな場所がまだ地球上にあったんだという驚きに満ちた「体感グレートネイチャー 封印されたダイヤモンドの大地」や、いますぐ山登りに行きたくなる(北岳&苗場山だったら、自分でも行ける?)「首都圏スペシャル 夏山へGO~」に、「相棒」の再放送とか、土曜(火曜)サスペンス劇場まで楽しく見てしまいました。そして休暇?の最後の日になる日曜日に録画した「館長庵野秀明 特撮博物館スペシャル」が、とどめの場外ホームランというか、花火大会のラストを飾る華麗な打ち上げ花火になってくれました。

 私のようなウルトラマン世代(自分の場合、マンよりもセブンのウエイトが高いのですが)には、懐かしさのあまり涙なしでは語れない?ミニチュア特撮の世界。最近はCGが肩代わりしていますが、(クリント・イーストウッドのような使い方をされたら本物としか思えないけど・・・)殆どのCGは特撮云々以前に、主人公にだけは絶対に当たらない弾丸や、「ハリウッドガラス(正体は水あめ)」に代表される派手だけどあり得ないアクションをCGでさらに推し進めたことから、逆にリアリティを著しく欠いています。
 ピーター・ジャクソンの『キングコング』には大変期待していたのですが、アクションシーンの特撮には失望しました(ヒロインの立ち位置も)。ジャクソンのキングコングは表情も豊かで、驚くほどリアルでしたが、1976年の機械式実物大『キングコング』や、ストップア二メーションで動いていた1933年の『キングコング』の方が親しみやすいというか、偽物なのに生命感に溢れていて、さらには「これってどうやって撮ったのだろう」という興味まで抱かせてくれるのです。
 特撮におけるリアルさとは、偽物をいかに(本物)らしく見せるかという点に尽きていて、それが模型であっても実際に動くことや破壊されることに特撮マンたちの情熱や技術が注がれています(そのための技法や工作に興味を持つようになると、さらにディープな世界が待っている)。もちろんCGも、人が作っているのですが、あくまでもバーチャルでモノが見えないせいか、どうにも興味を覚えません。アナログ世代とデジタル世代の感性の差かもしれませんね。
 でもまあ、この際ごたくなんか、どうでもよかとです! この番組を観たら、今すぐ東京都現代美術館に馳せ参じたくなりました。10月まで開催されているので、絶対行くぞ~♪

 特撮関係者75人が選んだ「特撮ベスト10」も、文句なしの順位でしたね。個人的には、『北京原人の逆襲』(77)を三位に挙げたいところ(一位『ゴジラ』は不動として、自分は『空の大怪獣ラドン』が二位になる)ですが、残念ながら10位以内には入っていませんでした。『北京原人の逆襲』の一番の見どころのイヴリン・クラフトは特撮じゃなくて女ターザンだけど、香港の街並みを再現したミニチュアセットは、ほんと凄すぎます!
 早くも飽きられてきた3D映画に代わって、手間と暇はかかるけど昔ながらの特撮映画が見直されてくれないかなあ~。
 
  東京都現代美術館の特撮博物館の公式HPは、 → ここをクリック

 さあ、今日から仕事復帰です!


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