府中市美術館 ~ポール・デルヴォー展

2012-10-18 10:02:00 | 美術館&博物館など


 【FB】ではリアルタイムに紹介したのですが、11月11日まで府中市美術館にて、〈ポール・デルヴォー展 ~夢をめぐる旅〉が開催されています。前回が生誕100年を記念して開催された回顧展(1996年)だから、実に16年ぶりになります。場所は伊勢丹美術館だったのですが、そんな昔のことだったのかと、いささか驚いています。大作『ポンペイ』、『森の中の駅』、『夜警Ⅲあるいは地平線』の前に立った日を昨日のことのように覚えているのに・・・。彼の絵と同じように、時間と空間の記憶が曖昧になってしまったのかもしれません。

 今回のデルヴォー展はやや小ぶりですが、最初期から最晩年にあたる全世代の作品を網羅した回顧展としてはベルギー国外での初の開催であり、【ポール・デルヴォー美術館】が監修しています。時期ごとの作風や影響の変遷をたどるオデッセイ(旅)=知的彷徨は、正しく副題の「夢をめぐる旅」と言えるでしょう。ファンはもちろん、デルヴォー初心者(って?)にも楽しめる内容ですので、ぜひお越しください。
 特筆すべきは、都内で開催される美術展と違って空いていること。作品とじっくり向かい合えます。雨の日の午前中とか、特にお勧めです。デルヴォーは夜も似合いますので、陽が短くなってなってきた今頃もちょうどいいのでは?
 ちなみに、ニワトリさんは今週土曜日に観に行く予定です。これで三度目になるのですが(入場料=900円)、自転車で気軽に行かれて、その上作品を独占できるのだから、それこそ時間の許す限り通いたい気分です。ベルギーの美術館のすぐ近くに住んでいたら、こんな感じで通えるのでしょう。
 【デルヴォー美術館】が開館した際に、画家はこんな言葉を寄せています。「私が絵を描いているときに感じる喜びを、どうかご来場のみなさまにもお持ち帰りいただけますように」

 府中市美術館は府中の森の中にあり、この夏初めてこの森(公園)も歩いたのですが、これからここを「自分の庭」だと思うことにしました。常設展も充実しています。散歩と併用すれば、たちまち身も心もリフレッシュできるかも?

 

(左)ロビーは広々としているのに(冒頭写真)、入口が狭い・・・。
(右)ポスターにも使われている『夜明け』が今回の一番目玉かな?1944年の作品で、ニワトリさんはこの時期が一番好き。


(左)最晩年の『カリュプソー』。変遷がよくわかります。ルドンの作品に接近した?
(右)初期の『森の小径』。モネに似た印象派の絵ですね。ぜザンヌ風の作品もありました。


府中市美術館正面。森の中の小滝と湖をイメージした感じ。


噴水も出るこの池で、子供たちとわいわい遊びました・・・。


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