
河童淵。
久々だ。
誰かが罠を仕掛けている。
釣竿の先に胡瓜が付けられている。
誰かの本気を感じる。
河童淵の逸話では、
馬を引き込もうとした河童を懲らしめたとある。
しかしながら、
この遠野という土地柄、そういうお伽噺のようなネタだけでは終着しない。
こういう説がある。
飢饉が続いたある日、
母親が口減らしの為に息子を淵に沈めた。
ところが、この子は息を吹き返した。
しかし、実の親に殺されかかった子は、
見つかれば又殺されると思い、
この淵に潜んで暮らした。
後から、自分のした事を悔やんだ親が、
泣き叫びながら探しに来ても姿を見せる事は無かった。
日中は淵に隠れて過ごし、
夜になると周辺の畑で野菜を盗み飢えをしのいだ。
水の中に長時間浸かって居たため、
肌は荒れ、身体は変色をした。
胡瓜などの野菜しか食べる物が無かったため、
栄養失調の為、頭髪も抜け落ちた。
目も充血し、その形相は・・・・・・・
デンデラ野の話もある。
貧しい農村の悲しい現実がそこにあったのではないか。
そういう子供達の霊を慰める為に、
ここ常賢寺の傍に河童淵があるのではないか。
遠野物語には非現実的な事柄が平然と綴られている。
言い伝えられたお伽噺としては、
どこか暗い闇の部分が見え隠れする。
そんな民衆の間に暗黙とされた事実が、遠野物語なんだろう。
伝承園でお土産を買う。
忘れちゃならない、河童捕獲許可証を今年も手に入れた。
出ると、雨。
う~ん、天気予報通りにいかないものだ。
予定も消化したし、速攻戻るか?
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます