なんともファンタジックな光景ね。
こういう景色の中でほほえんでいる少女のイメージなんだよなあ、ミキッペって。
ミキッペって、まさか映画「キサラギ」の如月ミキ?
そう、そう、愛しのミキッペ。
あれって、架空のアイドルだし、彼女を演じていた女優もどこがいいんだか全然わからなかったわ。D級アイドルを演じてる以前に、文字通りのD級アイドル。
D級アイドルかどうかは意見が分かれるところだが、映画自体はA級だった。
意見なんか分かれないわよ。10人観れば10人がD級アイドルだって言うわよ。
でも、映画のおもしろさはA級だった。出演者がほぼ男5人だけで、場所も屋上の一部屋に限られるワンシチュエーション・ドラマ。これだけ制約された中で観客をあきさせることも空間の狭苦しさを感じさせることもなく、最後まで物語を引っ張って行くんだから、たいしたものだ。
突然自殺したD級アイドルの一周忌に、インターネットのファンサイトで知り合った五人のファンが集まる。ところが自殺したと思っていたアイドルが他殺かもしれないという話になって、しかもその犯人はこの五人のうちの誰か、というストーリーを聞くとたしかに面白そうなんだけど。
実際おもしろかったじゃないか。インターネット上ではお互い素性も知らなかったのに、みんな実在した人物だとわかって、これで素性が知れたと思ったら、みんな実はもっと別の素性を持っていたというんだから。自殺の真相も二転三転して目が離せない。
話が突飛すぎるわよ。五人の素性が明らかになるにつれて、そんなご都合主義な素性はないんじゃないと思ってきちゃう。
そうは言っても、そのおかげであのどんでん返しに次ぐどんでん返し、これでもかと言うほど、くるくる攻守が変わるおもしろさを楽しめたんだから、文句ないじゃないか。
そんな争いも、あんな歌のへたなアイドルのためかと思うと、涙がちょちょ切れるわ。
ミキッペの姿は最後まで出さないほうがよかったってことか?
そうよ。観客みんなが映画の進行に合わせて、心の中で自分なりのアイドル像をつくっていけばいいわけだから。実際、途中まではそういうつくりだったじゃない、わざとアイドルの顔をボカしたりして。ところが最後にあんな余計な姿を・・・。
大磯ロングビーチか。でも、いったいこれほど彼らの心を捉えているアイドルってどんなよ、という興味がわくじゃないか。そういう人に対するサービスカットとして見ればいいんじゃないのか。
だったら、そういうのはDVDになったときに特典映像としてでもつければいいのよ。D級アイドルのキスマークか何かをつけて。映画としてはプラネタリウムのシーンで終わるべきだったのよ。そこで起承転結がついているんだから、そのあとは余計な代物以外の何物でもないわ。
厳しいねえ。そんなに眉つりあげなくたっていいじゃないか、たかが娯楽映画なんだから。
話が終わったあとに未練たらしくグダグダと腐ったしっぽみたいな映像を垂れ流すのは映画として最低だって、あなた、いつも言ってるじゃない。
まあ、たしかにラストシーンの宍戸錠の登場はやりすぎだったかもしれない。いままでの話はなんだったんだ、ってことになっちゃうもんな。
大磯ロングビーチのD級アイドルもよ。
うーん、でもねえ、オタクの気持ちになるとそうも言えないんだなあ。だって、大磯ロングビーチだぜ、大磯ロングビーチ。
なにそれ、煮え切らないなあ。結局若い女の子が出てればなんでもいいんじゃないの、あなたは?
だけど、お前の好きな男優だって出てたじゃないか。小栗旬、ユースケ・サンタマリア 、小出恵介、塚地武雅、香川照之。そうそうたるメンバーがみんなそれぞれにキャラクターを生かしたいい演技をしてたぜ。
そういえばそうね。五人で踊るシーンなんておかしくておかしくて最高だったわ。
ちょ、ちょっと待て。そのシーンて、プラネタリウムのシーンのあとだぜ。起承転結がついたあとだぜ。お前に言わせれば、なくてよかったシーンじゃないのか。
あっ、そ、それだけは別よ。
ふふふ、一瞬にして攻守が変わったな。
まったく、「キサラギ」みたいな会話になってきたわね、私たちの会話も。
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木場四丁目バス停
ふたりが乗ったのは、都バス<東20系統>
東京駅丸の内北口⇒呉服橋⇒日本橋⇒兜町⇒茅場町⇒新川一丁目⇒永代橋⇒佐賀一丁目⇒永代二丁目⇒門前仲町⇒不動尊前⇒富岡一丁目⇒木場二丁目⇒木場駅前⇒木場三丁目⇒木場四丁目⇒東京都現代美術館前⇒白河⇒森下五丁目⇒菊川駅前⇒菊川三丁目⇒住吉一丁目⇒住吉駅前⇒毛利二丁目⇒錦糸堀⇒錦糸町駅前
登場人物は5人だけれど、内容の濃い(?)、楽しい映画でした。
大磯ロングビーチも、ミキちゃんの映像も、楽しかった。あれがないと、ミキちゃんのファンの気持ち(D級でもアイドル)が、わからなかったかもしれないし、宍戸さんに至っても、あれはあれで、この映画の楽しみ方を物語っているようです。>シリアスにならないこと
だから、私的にはオッケーでした。(爆)
登場人物五人だけなのに、チープにならない映画づくりには感心しましたね。
■あかん隊さんへ
そうですね、シリアスになるのが恥ずかしくて、最後につけたしの部分をつけてしまったようにも見えましたね。
おもしろいですね(*^^*)
一緒にバスの中にいて観終わった後に
話している気になりました(^^)v
最後の2人の登場はいらなかったように
思うけど、観終わってしばらくたったら
本題のおもしろさだけ覚えていて、
あの登場いらないよ~!という微妙な
気持ちは薄くなってきました(笑)
でも、「DVDの特典映像」案
いいですね。そっちの方が
よかったですね(^^;
特典映像ではあの宍戸錠の謎も解けるのでしょうか。それともパート2ができるのかな?
当初見るつもり全く無かったんですが、評判読んで見てしまいました、面白かったです。D級アイドルのヘタな歌が一番笑えたのでOKですよ。
ただ宍戸錠は要らなかったですね。
まったく相性の悪いのがあるのには困ったものです。みなさん、どうされているのでしょうか。
「キサラギ」は、あの下手な歌が演技なのか、本物なのかがいまの一番の関心事です。
TBありがとうございました。
"大磯ロングビーチのD級アイドル"って...。
C級とD級の境目がよくわからないワタクシ(笑)
なんか僕の『キサラギ』の記事、gooブログにTBができないみたいなんですよ。gooさんからは『麦の穂をゆらす風』のときも同じよーなイジメにあいました(;_;) ということでコメントでお礼を!
gooの他のブログとの相性の悪さには困ったものです。gooさん、なんとかしてください。
C級アイドルは、いくら仕事がないからといえ、いまどきロングビーチには出ない、D級アイドルは、いまだにロングビーチに出ている、と解釈しているんですが、誤解ですか?