思うがままに

Step by Step

高山寺跡の大イチョウ

2007-10-04 | 樹木-兵庫/丹波

あの大イチョウを見てみたい・・・・
そんな気持ちをもう2年ほど持ち続けていた
ふと出掛けてみようと車を走らせた
弘浪山の廃寺跡に残る大イチョウ

その大イチョウは県下第2位の幹周で市指定天然記念物になっている
県下1位のイチョウは常瀧寺の裏山にある乳の木さん
(このイチョウも大変な思いをして訪ねたものだった)


ネットで見つけた登山ルートを持って近くまで行ったが、登山口がどこなのか分からない
黒田からの登山口は分かっていたが、柿柴からの方が楽なようなことが書いてあったので柿柴ルートで登ってみることにした


登山ルートを確認するため近くの民家で尋ねた
奥さんが出てこられた
「高山寺跡へ登るのはどこからなんでしょうか?」
「何ですか?高山寺?」と全く分からないようだ
奥さんはご主人を呼んでくれた
「あんた 高山寺って知ってる?」
ご主人が出てこられて私が持ってる地図を見ながら「黒田の方から登った方が分かりやすいけどなぁー こっちからやったらそのお墓の所を通って行けば良いけど、結構道が荒れてて大変やで 昔は立派な杉並木があったけど今は寂れてしもうて・・・ まあ参道のところどころにお地蔵さんがあるからそれを頼りに登って行けばええよ 40分ぐらいかかるかなぁー」
私はお礼を言ってその場をあとにした

このゲートを開けて中に入った


すぐに車は登れなくなった
お墓の中に車を停めて歩き出した


参道は急に細くなり、小さな滝が私を出迎えてくれた


そして最初のお地蔵さんが現れた
この道でいいみたい。。。

(この写真を見ていて気付いた! お地蔵さんの右側を登って行けば良かった? 私は写真を撮ったこの場所から一歩もお地蔵さんに近付くことなくそのまま左へ進んで行ったんだ!)

道はどんどんひどくなっていった
本当にこの道で良いんだろうか??


このあとますますひどくなった
参道とは到底言えないもので、所々で出迎えて下さるはずのお地蔵さんの姿を見ることもなかった
ただ、人が歩いたであろう痕跡があるのが唯一の救いだった
しかし、よーく見ると動物の足跡の方が遥かに多かった
イノシシか?
行けども行けどもお地蔵さんはなかった
見たのはあの1体だけだ!
道を間違えてしまったのかも知れない
登っている方向は間違いないとしても、山登りが全くのド素人の私は不安で不安で・・・

もう引き返そうか? 不気味で怖い 引き返そう・・・
いや、ここまで来たのに・・・

途中、沢を間違えた ちょっと戻って左側の沢を登って行った
これ絶対参道じゃないぞ!!
今どの高さまで登ったんだろうか?
木が遮って全く分からない
そのまま沢を登って行った

気分的に滅入りながらも頑張って上へ上へと登った
すると目の前にまともな道が現れた
これが本来の登山道みたい
でもどこから?
しばらくその登山道を登って行くと案内板が立っていた
頂上に行くと高山寺には行けないのでそのまま通過


やっと平坦な道となった


あったぁー!!
高山寺跡の案内板!


ここに仁王門があったようだ


ここは鐘楼跡


やったぁー
とうとう大イチョウを見ることが出来た!
私はしばらく切り株に腰を下ろしてイチョウを眺めた
常瀧寺の乳の木さんほどの威圧感はないが山中の廃寺跡に静かに生きてきたという風格があった
カツラの巨木のように幾多の幹が我こそが一番!と競っているように伸びている
寄せ植えされたイチョウなのか?






















公孫樹を後にして寺跡を下って行った
石垣が過去の栄華を偲ばせる


ふと向こうでガサガサと足音が聞こえた
イノシシ??!!
いや、鹿だった!
こんな処に鹿がいるのか?
じゃあの足跡は鹿だったのか?
若干安堵・・・

もと来た柿柴に戻るのも勿体無いので、黒田方面に向かって下山した
しばらくは平坦な登山道が続いた

またカサカサと音が聞こえた
こんどは野ウサギだった

いろんな動物と出会えるもんだ!



やがて、『盗人崩し』と呼ばれている所、そのあと『展望所』から氷上の盆地が望めた





あの岩肌が『盗人崩し』 その向こうに高山寺跡があった







車の音が間近に聞こえ、やっと黒田の登山口に到着




登山口の前に彼岸花と名も知らない野花が咲いていた
秋だなぁー


柿柴の登山口に戻る途中に見つけた彼岸花の群生


黒田登山口から柿柴登山口まで結構歩いた
場所がどこだったか探しあぐね地元の人にも尋ね、やっと柿柴の墓地に辿り着いた

車を走らせ、ふと高山寺跡の方面を見た
あのほぼ山頂にあったのかぁー
もう二度と大イチョウに会うこともないだろうなぁー

そのかわり『乳の木さん』にもう一度会ってみようか??