平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

幻でなくなるとき

2010-03-23 05:31:55 | アンプ製作と修理
 以前から幻の石として紹介している、ソニーのパワーデバイスV-FETが幻ではなくなっていました。何と、秋葉原に新品が陳列されていたのです。



 秋葉原の若松通商は昨年から、中古のV-FETである2SJ18/2SK60のコンプリメタンリー(+側と-側のセット)を細々と売っていました。バイアス電流のランクが違うので、昔のソニーの製品アンプでそのまま使うことは難しいとされています。僕は、入手した壊れたアンプで用いましたが、回路のパーツを全面的に交換したので使えたようです。

 今回の石は、2SJ28/2SK82という型番で分かるように、世界初のパルス電源(パソコンの電源方式)アンプ(TA-N88という高級パワーアンプ)のパワー段で用いられたもので、僕なんかは憧れの製品でした。どうしてこれが復刻(多分)されたのでしょうか?

 実は、元ヤマハ関係者によるヴェンチャー企業(和製英語)デジタルドメイン社が、名機ヤマハB1の復刻という形でSIT(シット=V-FET)のアンプを製品化しています。でも調べてみると、このSITはデバイスのトーキンが作っていたものをSRCC社が買い取ったもので、ヤマハのオリジナルの2SK77とは違うのに、SRCC社のSSA251を2SK77Bとしたようです。SRCC社も昨年に倒産し、デジタルドメイン社の社長がヤマハのB1をヤフオクで買い占めていたという噂もあり、なかなか興味深い話です。

 話を元に戻すと、このようにソニーの復刻版はデジタルドメイン社とは無関係のようですね。すると、考えられるのは欧米のデバイスメーカーによる復刻です。アメリカの西海岸では、V-FETの新製品が時折開発されているようなのです。ソニーの特許は切れているはずですから、施設と数億円の資金があれば、復刻は難しいものではないのかもしれません。

 V-FETは作るのも難しいそうですが、使うのも難しい素子です。普通のFETやトランジスタと違い、+側のデバイスにマイナスのゲート電圧(入力電圧)をかけるのも変ですが、ゲート電圧がゼロの時に最大電流が(ドレイン-ソース間に)流れるので、前段の断線ほかのトラブルで過大電流で壊れてしまいます。深いバイアス電流が必要だし、100%安全な回路でなくては使えない、お毒味役の居る殿様のような性格のデバイスです。

 しかし、V-FETは独特のポワーンとした音が魅力で、フルートの独奏などでは他のデバイスの追随を許しません。フルートは純音(正弦波)に近いと言われるので、そういう意味では歪みが小さいのかもしれません。でも、ヤマハのB-1は叩き付けるような豪快な音で有名でしたから、僕が修理したソニーのアンプの個性なんでしようね。ソニーのは電源弱いし…。

 日曜のスプリングステークスで、ローズキングダムとサンライズプリンスが負け(どちらも騎手のミス)、相撲でも弓取り式で失敗があり、禁じられた「手で弓を拾う」というおまけまで付きました。やはり、売国民主党政権下の国情が反映されていますね。日本がもっとも輝いていた時代のデバイスが復刻されたことでもあるし、イザナギ・イザナミの国造りもやり直しが必要かもしれません。これからは、文芸復興のルネサンスに倣い、日本の再認識の時代になりそうですね。それが日本の復活のしるしとなるでしょう。

    エフライム工房 平御幸
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« リスク回避 | トップ | 妄想は裁けない »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

アンプ製作と修理」カテゴリの最新記事