平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

ミカエル マッチングテスト

2011-06-11 22:20:24 | スピーカー工作
 昨年の夏に作ったミカエルですが、当時は強力ユニットの手持ちがなく、3機種とも別のユニットで作り上げました。名古屋での試聴会で読者のミカエルと再会するので、事前の用意として改めてマッチングテストを行いました。

 テストに使ったのは新作のミカエルですが、釘を使っていないのと、ホーンの仕切り板や底の階段などの角を丸く仕上げています。また、ホーンを構成する板もラワン合板ではなく、シナ合板で柔らかくなっています。このような変更があるので、オリジナルよりはしっとりした上品な音になっていると思います。悪く言えばパワーが足りないかもしれません。

 今回テストしたユニットは、スーパーケルビムのFE88ES-R(8.5センチ口径)と、ケルビムの6N-FE88ES(8センチ口径)と、スーパーケルビムのセカンドユニットFE103En-Sです。ミカエルは製品寿命の長いFE108EΣとベストマッチングですが、これらの高級な限定品とのマッチングテストは初めてです。


FE103En-Sを取り付けてテスト


 結論から言えば、FE88ES-RとFE103En-Sは箱が負けています。低音が締まり過ぎで不足気味。中高音のキレに低域が付いてきません。板厚を15ミリにして、奥行きも5センチほど深くした大型化が必要です。やはり、この二つのユニットはスーパー用なのです。スーパーミカエルに使いたいところです。

 その点、6N-FE88ESは最もバランスが良く、ケルビムの繊細さや艶やかさを彷彿させます。しかし、ケルビムは点音源再生の強みで音場感に優れ、モニター的な落ち着いた音で性格が違います。ミカエル+6N-FE88ESは、バッフル面積が大きいのでロック向きの迫力に優れ、少し余分な音が出ますが乗りの良さがあります。それでもロックには少し上品すぎますが。

 僕が作るスピーカーは上品な音が特徴で、もう少し下品な音で迫力満点というスーピーカーも作ってみたいと思うこともあります。小音量でもボケないので、深夜にクラシックを聴いても不満は出ません。今回も、テストだということを忘れて聴き惚れてしまいました ホルホル。

 実は、試聴会の会場で、読者のミカエル零号機のユニットを強力型に変更するつもりでした。でもマッチングテストの結果、同じ取付孔の寸法で使えるFE103En-Sは低音が締まりすぎます。改めてスーパー版を作り直して、零号機改として使ってもらおうかと思っています。でも奥行きが深くなるから、設置できる余裕が必要ですが。

 なお、関西圏で試聴会の予定は当分ありませんから、名古屋に来られる圏内の人は、是非とも参加してください。文字通りの福音を聴く心構えが必要です。試聴会とは方便であり、その実は選ばれた者の果たすべき公務なのです。僕が生命をすり減らして作るスピーカーは、そう滅多に聴けるものではありません。

      エフライム工房 平御幸
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