私的美遊空間

美しく愛しいものたちへのつぶやき

あっ!帯枕を忘れたわ!

2016年11月26日 | 着物の楽しみ

先日、石川県小松市で開催されたお茶会に参加しました。
前泊ですが、午前中のお茶教室を済ませてからの出発でしたから、当日に着る着物や帯、
小物などは出発間際に慌てないよう、また忘れ物のないように前日の晩に用意していました。

ところが
今までに、出先で「あっ、草履忘れた」とか「帯締め忘れた」などと慌てている人の姿を
何度も見かけたことがあったので、そう言ったことは「明日は我が身」と思っていましたが、
この度、とうとう私もやってしまいました。



~ 帯枕 ~

これは長年私が愛用している帯枕です。
私は肩幅が広いので、帯枕も幅広のものを使用しています。
この私サイズの帯枕が荷物に入っていなかったのです。





~ 帯枕を帯揚げでくるんだ状態 ~

帯枕は、背中に当たる帯の上部の形を整えるもので
これが無いとどうにも恰好がつきません。
本来ならば、このように帯揚げを掛けて内部をくるんで使います。

* * *

「帯枕がない!」と気付いたのは、お茶友さんのご家族との夕食会が済んで
ホテルに着いた後、着物や小物の点検をした時でした。
準備万端のはずだったので、びっくりしましたが、もう時間も遅く
自分の持っているもので何とかしなければなりません。




そこでひらめいたのが、ちょうど京都駅で買ったばかりの多機能ポーチ。
「あっ!あれに何か詰めて使おう!」と。

部屋着に持って行ったTシャツを丸めて詰めて





大判の風呂敷に乗せて、くるくると包みます。





~ 即席帯枕 ~

両端を持っていたゴムとホテルのアメニティのゴムの両方で
風呂敷の両端を括って、即席帯枕の出来上がりです。

幅も高さもちょうど良く、おまけに硬さも背中に添って具合の良いものでした。
この即席帯枕の上に帯揚げを掛けてしまえば、すっかり隠れて、まさか中身が
こんな仕組みとは誰にも気付かれません。

* * *

この度、忘れたものが中に入るもので良かったと胸を撫で下ろしています。
これが帯や帯締めだったら「万事休す」でした。
せっかくのお茶会を、現地に行っていながら「欠席」
ということになったかも知れません。

一時冷や汗をかきましたが、無事にお茶会に出席出来て、
「終わり良ければ総て良し」の小松のお茶会となりました。

コメント (22)
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