コタツ評論

あなたが観ない映画 あなたが読まない本 あなたが聴かない音楽 あなたの知らないダイアローグ

イースタン・プロミス

2008-11-28 00:11:45 | レンタルDVD映画
http://www.easternpromise.jp/

ヴィゴ・モーテンセン主演、デヴィッド・クローネンバーグ監督コンビの「日活ヤクザ映画」。ヴィゴ・モーテンセンは渡哲也、ヴァンサン・カッセルは川地民夫、ナオミ・ワッツは松原智恵子、悪者ボスのスタールは安部徹の役所である。となると監督は舛田利雄だろう(「無頼」より大幹部 1968)。「無頼」シリーズのファンなら、ナオミ・ワッツが松原智恵子とはとんでもない、松尾嘉代だろうという年増批判が出るかもしれない。松原智恵子に比肩するハリウッド女優などいるわけないじゃないか。ヴィゴ・モーテンセンは渡哲也というより、「エースのジョー」宍戸錠の扮装だというかもしれない。衣装を扮装だとはひどい言い様だが、そこまでいうなら噴装が近いだろう。ロシア人少女をレイプする悪者ボスは、安部徹で観たかった。あれほど素晴らしい悪役は、世界の映画界を見回してもそうはお目にかかれない。2008年のゴールデングローブ賞やアカデミー賞にノミネートされたというが、40年も古い日活作品に負けている。ヴィゴ・モーテンセンとクローネンバーグがコンビの前作『ヒストリー・オブ・バイオレンス』には感心したのだが、買いかぶりだったかと疑いはじめている。
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