また、古い機材を買ってしまったシリーズ!!第3弾!!
今回は、LINE 6 POD XT。
日本発売は2003年2月ごろでしょうか(上記記事は Player の2003年3月号の記事なので)。
その記事では、定価が75,000円となっています。たっけ~!!
ギター業界では、POD が出てから、しばらくの間、アンプシミュレーターといえば、LINE6 POD といわれていたそうで、初代 POD は、発表が1998年、日本発売が1999年4月ごろ、なんと1900年代ですよ。
いい時代だったなぁ~!!なんか21世紀に入って、ろくなことがないような.....。
初代 LINE6 POD
今回ゲットしたのは、初代 POD に続く、第2世代の POD XT です。
ボロですが、箱もついていました。
中身も、傷が多いですが、17年ものですからしょうがないですね。
初代 POD 2.0(バージョンアップされたもの)には32 種類のアンプ・モデル/16種類のキャビネット/16種類のエフェクトが搭載されていたのに対し、POD XT は、36種類のアンプ/22種類のキャビネット/50種類のエフェクターが搭載されている。FirmWear を VER3.01にアップデートすれば、更に、AMPMODEL✕6、STOMPBOX✕4、WAHMODEL✕7が追加されるということです。
ということで、さっそくFirmWear 等のバージョンアップを試みます。
まず、何からすべきかですが、やってみて分かったことは
1.USBドライバー のインストール LINE6 にUSER 登録し、ダウンロードサイトから最新版のものをダウンロードする(これがないと2の Monkey が PODxtを認識しない)。Monkey の最新版もダウンロードしておく。
USB ケーブルで PODxt と PC とをつなぐ。
2.各種バージョンアップやアドオンソフトの管理ができる LINE6 Monkey のインストール
3.Monkey から、USB FirmWearのアップデートと FirmWear のアップデートを行う、
というのが正解。
USB FirmWear は、1.05→1.12 FirmWear は、1.04→3.01 となりました。
FirmWear Version 1.04 は、Released 10/15/03(Version 1.05 は Released 10/23/03)となっていましたから、そのころの製品だろうと推測されます。2003年10月販売。やっぱり17年ものですね。
FirmWear をバージョンアップしたら、PODxt の起動画面にでてきていた、Monkey というかチンパンジーが出てこなくなってしまいました。この Monkey という マスコットロゴは何なんでしょうね?
さて、アンプシュミレーターに特化された製品ゆえに、マニュアルの記載が奮っています。他社のエフェクターのマニュアルは、モデリングしたアンプの名称を、じれったいくらいにぼやかして書くのに、POD は、具体的なアンプの名前を挙げるのに躊躇ない太っ腹です。
たとえば、Fender®DeluxeReverb®は、モデリングしたアンプそのものの写真入りでつぎのように解説しています。
ブルース、カントリー、そしていわゆるルーツといわれる音楽を演奏するロックミュージシャンたちにとっての「聖杯」がこのFender Deluxe Reverbです。
FlextoneとPODの開発中にモデル化するための、究極のデラックスリバーブ®アンプを探して、かなりの数の候補の話を聞いた後、私たちは非常にクールな’64Deluxeに出会いました。それ以来、まだ、更に良いものを見つけていません。
ほとんどのプレーヤーは、ボリュームを7くらいに上げた時のDeluxeを愛し、ギターのボリュームノブを少し下げるとクリーンな素晴らしいザラザラしたサウンドになります。
このアンプモデルのドライブを変更するときの、トーンコントロールの応答がどのように変化するかに注目してください。クリーンな設定はくっきりとなり、よりドライブをあげた設定ではハイエンドを柔らかくします。これはDeluxeの特徴の典型であり、ここがうまくキャプチャされています。
DeluxeのオリジナルにはTREBLEとBASSの2つのトーンコントロールしかないのですが、POD XTではMIDDLEつまみでポストアンプ・ミッドレンジコントロールを、PRESENCEはそのままPRESENCEのコントロールに使用します。MIDDLEを12時の位置で、PRESENCEを0に設定すれば、クラシックなDeluxeサウンドになります。
と、すごいモデリングを行っていることが伺えます。
LINE6 では、モデリングしたアンプを本当にコレクションしているようです。
The Amp Room, where Line 6 conduct their modelling tests, features a bewildering array of old amps and guitars.
さて、POD XT は、本来 PC レコーディング機材なわけですから、発売当時からUSBオーディオドライバーなど、先進の機能が充実していました。それだけに 今回も、Windows10 のPCとの連携が、17年経った今でも大丈夫なのかが問題です。
この点、LINE6 はサーポートが充実していて、ドライバー関係は、現在でもWINDOWS10に対応した POD XT 向けのアップデートが続けられています。
しかし、うちのPCでは、雑音が入って、結局オーディオインターフェイスとしてはだめでした。MIDI ドライバーは正常に動作しています。もしかして、オーディオの方は本体が故障しているのかもしれません。ペンディングです。
USB MIDIドライバは正常に作用しているようなので、エディタ・ライブラリアンが動くかが次の問題です。
オフィシャルなもので、使えそうなものが3種類あります。
Line 6 Edit
Gear Box
POD Farm
初代、LINE6 Edit は、さすがに、Windows 8 までしかサポートされていません。でも、Windows8 って64bit 版もあるのですから、期待は持てます。
Gear Box は、これも、Windows8 までサポートされていますが、VST Plug-in 版を動かすには、ライセンスの購入が必要となっています。
POD Farm は、Version 1.12 は、Windows7 まで。VST版はおそらく32bit 版ではないでしょうか。現在 ver.2.5 が最新版で、Windows 10まで 対応しています。但し、PODxt の ASIOドライバーはスタンドアローン版に対応しておらず、VST版で動かさなければならないそうです。
結論から言えば、Line6 Edit と Gear Box は、正常に動きます。ネット情報では、JAVA ランタイム の関係で、Line6 Edit は動かないとの報告が多くあがっていますが、最新版の JAVA ランタイム(Java Runtime Environment )をインストールしておけば問題ないようです。
但し、Java ランタイム には脆弱性が存在し、攻撃者に悪用されると、任意のコード(命令)が実行され、コンピュータを制御されるおそれがあるとのことですので、対策修正された最新版を使うか、やめておく必要があるので、ここは自己責任で。
POD Farm は、ライブラリアンというより、アンプシミュソフトで、結局オーディオドライバがだめなために使えませんでした、また、PODxt では、試用版としてか動かないので、まあ、諦めましょう。
素晴らしいのが、Gear Box で、エディタ・ライブラリアンとして十分活用できます。MIDI リモート で、リアルタイムで音色をエディットできるし、世界中の人がつくったプリセットが Line6 のサイト CUSTOMTONE から落とせて、すぐに取り込めますので、一日中遊べます。
このようなインターネットを使った、アンプシミュレーター の先駆けが POD なのですから、アンプシミュレーターの業界標準とされるのも頷けます。
最後に、Monkey で、PODxt のハードをオーサライズする機能があるのですが、これを行うと、Model pack の Power Pack という、 $99.99 の有料アドオンが使えるような表示が出ます。
どうやってゲットするのかいろいろ調べたのですが、どうも、既にFirmWear のバージョンアップで自動的に組み込まれているようです。
POWER PACK の説明書きにも、「デバイス (POD Studio や TonePort)のモデルセットを拡張して、PODxtの全能力に合わせて、合計36のアンプモデルと50を超えるストンプボックスおよびスタジオエフェクトを実現します! (これらは、Metal Shop、Collector Classics、FX Junkieにあるモデルとは異なります。)と書いてありました。
つまり、POD Studio や TonePort 用のアンプモデル拡張アドオンをバージョンアップの時に組み込んだということのようです。
紛らわしい!! ぬか喜びでした。