夏休み期間は混むだろうからと、先延ばしにしていたら、なんと10月4日で終了というので、あわてて「生命大躍進」展に行ってきました。
(公式WEBより Copyright 2015 National Museum of Nature and Science,NHK,NHK Promotions Inc. )
あいにくの雨でしたが、朝1番(午前9時)で行ったので、まだ人はまばらでした(見終わったお昼近くには、結構な人垣ができていました)。
展示は、40億年前の生命誕生から、人類へと続く進化の過程で起こった生命進化の大躍進を順番に見ていけるようになっていました。
(公式 パフレットより Copyright 2015 National Museum of Nature and Science,NHK,NHK Promotions Inc.)
動画コンテンツ以外は写真撮り放題だったので、自分の図鑑を作る(セコイ!!)つもりで、もれなく撮影してきました。
地球誕生から46億年と言われているのに、生物は40億年前にはもう存在していた(37億年前の痕跡は見つかっているそうです)というのですから驚きですね。
まず、世界最古の多細胞生物の化石、エディアカラ生物群。
本来、硬い骨格をもたない生物は、化石として保存されることが稀ですが、エディアカラ生物群ではこのような生物が化石となっているとのこと。これは泥流などによって、海底に生息していた生物が一瞬にして土砂中に封じ込められたためだそうです。
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次は、いよいよ、自分的には本日のメインイベント、カンブリア大爆発です。
このごろは、カンブリア大爆発のことは、世間一般に知られていますが、私は、20年くらい前に「ワンダフル・ライフ・バージェス頁岩と生物進化の物語」という本を買って以来の年季の入った長い付き合いになります。
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1909年、カナダで5億年前の不思議な化石小動物群が発見された。当初、節足動物と思われたその奇妙奇天烈、妙ちくりんな生きものたちはしかし、既存の分類体系のどこにも収まらず、しかもわれわれが抱く生物進化観に全面的な見直しを迫るものだった…100点以上の珍しい図版を駆使して化石発見と解釈にまつわる緊迫のドラマを再現し、歴史の偶発性と生命の素晴らしさを謳いあげる、進化生物学の旗手グールドの代表作。(amazon ブックレビューより)
とにかく、バージェス頁岩を掘れば掘るだけ、全く新たな生物の化石が見つかるという驚異的な生物進化の実験場となったカンブリア紀の話です。
まずは、今では有名な、最強の捕食者「アノマロカリス」。
いやぁ~。あの本に載っている化石の本物が見られるなんて、フェルメール以来の感激です。
突き出た目とエビのような捕食手(?)がはっきりと見えます。
最初にこの触手だけ見つかったため、エビと考えられていたそうです。
更に「クラゲ」と思われていたのが、実は「口」だったという。
そして、全貌が、これ。
アノマロカリス ( Mサイズ) |
確かに、この姿から見ても、現在の生物とは、全く系統的に関係のない生物だそうで、きっと、木星の衛星エウロパの海には、こういう生物がいるのではないでしょうか。
次は、ハルキゲニア。
上下・前後が良く分からず、確か「ワンダフル・ライフ」の本では、とげとげした方が足として書かれていましたが、最近逆だったことが分かったそうです。
Hallucigenia: The worm with the missing head
それでもなお、奇妙奇天烈ですね。
そして、マイ・フェイバリットの「オパビニア」
ちっちゃくって(4cmぐらい)、「みっちゃん」みたいで可愛いです。
ゾウのような捕食手と5つの目がはっきり見えます。
オパビニア |
ということで、奇妙奇天烈な生物のオンパレードです。
大量絶滅といえば、6500万年前の、恐竜大絶滅が思い起こされますが、地球は、幾度となく80%近くの生物が絶滅するという、大絶滅を繰り返してきたことを、今回の展覧会で改めて知りました。
こんなに、細かなディテールまで、残っていると、何にか気持ち悪いですね。
ウミユリは今でも生きているそうですが、このディテールもすごい。
出ました、海サソリ。全長2.5mに達し、地質時代を通じて最大の節足動物だそうな。
更に出ました。「ダンクルオステウス」。体長は6-10m、現在発見されている限りでは最も大きな板皮類の一種。この魚は、当時の生態系の頂点に立っていたと考えられているそうです。
三葉虫の繁栄もここまでみたいです。
ということで、すごい展示数で、普通に見て回るだけで2時間以上かかりました。
何せ、興味の中心が「カンブリア大爆発」にあるもので、恐竜の骨格も出ていたのですが、あんまり時間をかけて見れませんでした。で、このブログの内容も半分にも満たない内容です。
東京では、あと、1週間足らずですが、これは一見の価値あります。