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みいちゃんといっしょ

みいちゃんとみいちゃんのパパの日記

芋づる式に 「おおいぬ座」 「こいぬ座」 を考えてみる。

2013年02月16日 | 星空

 冬の大三角形の2角をなす、「シリウス」と「プロキオン」。この二つの星が所属するのが「おおいぬ座」と「こいぬ座」です。

 今回、調べて分かったのですが、星座にまつわるギリシャ神話は、派生の話や、時の流れ、研究の違いなどによって、バラバラで定説が無いようだということです。

だから、自分が覚えやすい話を絡めて考えるのが1番で、突き詰めて考えないということのようです。

では、まずは、「おおいぬ座」。

Yahoo!きっず図鑑より

狩人オリオンの猟犬と書いてあるものもあるのですが、ギリシャ神話では、まったく関係のない話のようです。

 狩人ケファロスと妻プロクリスにまつわる複雑な不倫話ののち、放浪の妻プロクリスが身を寄せていたクレタ島の王ミノスからプロクリスに与えられた「獲物を必ず捕まえる俊足の犬レラプス」と、「投げれば必ず当たる槍」。プロクリスは、ケファロスとの仲直りの証に、この二つを彼にあげました。

 ある時、国中を荒らしまわっている、狐を退治しに、ケファロスとレラプスは出かけましたが、この狐は非常に素早く、レラプスでも捕まえることができませんでした。困ったケファロスが、「投げれば必ず当たる槍」を投げようとすると、天界から全てを見ていた、大神ゼウスが、素晴らしい素早さを持つレラプスも、狐も、傷つくのを残念に思い、石に変え、猟犬レラプスは天に上げられ、おおいぬ座になったそうです。

こんな感じです。

 シリウスは、ギリシャ語で「焼き焦がすもの」「光り輝くもの」を意味するそうです。昔から(あたりまえですが)全天で一番明るく光り輝いていたのですね。また、古代エジプトでは、ナイル川の増水に先立ち、早朝薄明の東の空にシリウスが姿を現す現象があったため、大事に記録していたそうです。

 おおいぬ座のおしりのところに光るのが、「アダ(ー)ラ(乙女たち)」で、全天で一番明るい2等星(1等星の1/4の明るさ)です。目が慣れてくると家の玄関からもかすかに見えます。


次は、「こいぬ座」。

Yahoo!きっず図鑑より

ベテルギウスとシリウスの正三角形の1角ですし、1等星なので、これもすぐ見つかります。

ギリシャ神話では、こんな感じ。

 

 狩りの名手だったアクタイオンは、ある日、猟犬を連れての狩りの最中、狩りと月の女神アルテミス(ローマではディアナ)の水浴をのぞき見てしまいました。

 アクタイオンに気が付いたアルテミスはのぞき込まれたことに怒りアクタイオンを鹿の姿に変えてしまいました。猟犬たちは、その鹿をかみ殺し、主人が来るのをいつまでも待っていました。

 来るはずのない主人を、待ち続けている姿を哀れに思った女神は、猟犬の1頭メランポスを天に上げて星にしました。

「プロキオン」といういう名は,「犬の先駆け」という意味のギリシア語が語源で,シリウスより先に上ることからついた名前で、古代エジプトではシリウスを見つける意味で重要だったようです。

こいぬ座は、プロキオンのほか、頭のところにあたるゴメイザ(涙ぐむものの意 2~3等星 太陽から170光年の距離)というかすかな星だけですので、どう見ても犬には見えません。星の並びではなく、おおいぬ座のシリウス(犬星)とセットでつけられた名前のようです。

こいぬ座で思い浮かぶのは、宮沢賢治の「星めぐりの歌」です。

このなかでは、「あをいめだまの 子いぬ」となっています。でも、青い目玉といえば、おおいぬ座のシリウスが連想されますし、でもシリウスは、犬の「おくち」のあたりですから、この歌はやっぱり童話のなかの現実とは違う、詩歌ということなのでしょう。

星めぐりの歌は、不思議な歌(宮沢賢治が作詞・作曲しています)ですが、最高のアレンジがされているCDがあります。

planetarian オリジナルサウンドトラックの中に入っています。

もちろんもとのサウンドノベル(Keyでは「Kinetic Novel」といっています)を買っても、というか、このサウンドノベルを読み終えてエンディングに聞こえてくるこの歌を聞くとものすごく感動しますよ。

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価格:2,646円(税込、送料込)

 因みに、ちょっと装丁が、手の出にくいイラストになっていますが、いわゆるギャルゲーではありません。SFものです。インターネットで注文すれば問題ありませんね。

 planetarian ~ちいさなほしのゆめ~PSP版もPC版もまだあるようです。

だいぶ星座の話題から脱線したので、この辺にしておきます。


オリオン座について考えてみる。

2013年02月15日 | 星空

 国立天文台の定例観望会に参加して、久々に夜空をじっくり眺めたため、このところ星空のことに思いをめぐらすようになりました。

 今回のお題目は、観望会で取り上げられたオリオン座。て、いうかこれしか知らないんだよね。

 巨人オリオンは海の神ポセイドンの子で、大変に力のある猟師。乱暴で困った大地母神ガイアがさそりを使い、毒針で刺し殺した。その後天にあげられ星座となったというギリシャ神話。

 オリオン座は冬の間、空高いところで威張っているが、さそり座が東の空から上るとこそこそと西の空に沈む。さそり座が天上で暴れた場合は、隣にいるケンタウロスのケイロン(いて座)が射殺することになっているそうです。

Yahoo!きっず図鑑より

 オリオンのベルトの部分の3つ星が特徴的で、冬の夜空を見ればすぐに見つかる星座ですね。と、知ったかぶっていますが、今回の観望会で初めて認識したしだいです。確かに冬の夜空を見ると、この3つ星はいつも気になっていました。

 この星座、いろいろと話題が豊富な星座で、いままで断片的に入ってきた科学情報が星座を起点に考えると関連づけられるという、新しい発見がありました。

1.オリオンの右肩に赤く光るベテルギウス

 いままで、「ペ」テルギウスかと思っていました。640光年という近い距離にある赤色巨星ですね。

 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したベテルギウス。太陽以外で表面が撮影された初めての星だそうです。さすがハッブル望遠鏡。

 サイズ比較のスケールからもわかる通り、その大きさは木星軌道をこえるくらいの太陽の1,000倍もある超巨大恒星です。

 しかも、どうもこぶのようなものがあるようで、最近(といっても640年前ですが)急速に縮みはじめていて、近い将来(といっても宇宙スケールで)超新星(といっても韓国のゴリ押しタレントではなくて)爆発を起こす可能性があるとのことです。

 この時に、ガンマ線バーストという恐ろしい放射線が地球を直撃し、生命絶滅がおこるのではないかとの予想がされたり、恒星の自転軸が地球からずれているので大丈夫とか、いや、爆発するとき軸がずれるのでわからないぞとか、話題に事欠かない星です。

X線観測衛星「チャンドラ」が捉えたショート・ガンマ線バーストGRB 050709と、その想像図 (c) X-ray: NASA/CXC/Caltech/D.Fox et al.; Illustration: NASA/D.Berry

2.M42オリオン大星雲

 オリオン座の横に並んだ特徴的な3つの星のすぐ下に、縦にならんだ3つの星がみえます。その真ん中の星が気のせいか少しぼんやりして見えるのですが、これがオリオン大星雲だったのです。肉眼で見えるなんて感動です。

 国立天文台の50センチ望遠鏡で見たら、星雲の中心にはっきり4つ星(トラペジウム=台形)が見えました。

 

Credit: NASA; K.L. Luhman (Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics, Cambridge, Mass.); and G. Schneider, E. Young, G. Rieke, A. Cotera, H. Chen, M. Rieke, R. Thompson (Steward Observatory, University of Arizona, Tucson, Ariz.)

 約300個の星からなる散開星団の大部分が宇宙塵に隠されてその一部分が見えているそうで、新しい星が作られている現場だそうです。そういえば、青くてくっきりした星でした。

 

Credit: NASA, C.R. O'Dell and S.K. Wong (Rice University)

 トラペジウムというえば、この写真が印象に残っていて気になっていたネーミングでした。

 なんて幻想的できれいな画像なのでしょうか。いかにもガス雲のなかから星が生まれているという雰囲気の写真です。ハッブル望遠鏡最高!!

3.冬の大三角形

 Yahoo!きっず図鑑より

 「オリオン座」の赤いベテルギウスと、その左下の星空の中でいちばん明るい「おおいぬ座」のシリウス、そして、ベテルギウスの左にある「こいぬ座」のプロキオン、この3つの星が作る三角形です。

◆シリウスは、オリオンのベルトの3つ星を左に伸ばしていけば、明るいからすぐ見つかります。

Credit: NASA, H.E. Bond and E. Nelan (Space Telescope Science Institute, Baltimore, Md.); M. Barstow and M. Burleigh (University of Leicester, U.K.); and J.B. Holberg (University of Arizona)

 

 大きさは太陽の1.76倍、太陽との距離は8.6光年と、お隣さんの恒星ですね。これがもし超新星(なんども言いますが、韓国のゴリ押しタレントではありません)爆発を起こしたら、確実に地球上の生物は絶滅するといわれています。
 シリウスA及びシリウスB(白色矮星)の2星からなる連星なんですね。このため50年周期で蛇行しているそうです。近くて明るいため、全天では太陽についで明るい星だそうです。

◆プロキオン

 薄黄色の恒星で、距離は11.46光年とこれまたお隣さんですね。また、シリウスと同じく白色矮星との連星だそうです(夜空に輝いている星のうち約25%、生まれたばかりの星については半分以上が連星だといわれている)。直径は太陽の1.86倍とこれもシリウスに似ていますね。

 

ここまでくれば、芋づる式に星座を覚えていけそうな気がしてきました。やっぱり。実際に観望会に行って星を見るのって大事ですね。