果たして再発性乳がんの治療に西洋抗癌剤で治療するのは正しい選択なのか?
上皮細胞増殖因子リセプター阻害型の乳がん治療薬は「延年益寿」「延寿」を可能にするのか?
再び患者の本音に戻って、、
「乳がんのガン細胞だけ殺傷して、自分の正常な細胞には毒性が無くて、ともかく副作用が小さくて、この際ガンは消失しないまでも、何とか寿命を全うできるようにしてもらいたい。」という患者の本音である。
ハーセプチン単独による治療成績はどうなっているのか?
最近のデータを見る限りでは、ハーセプチン単独での治療成績の統計がないようである。古い1999年ごろの統計を見る限り、腫瘍のサイズの減少という意味での成績は芳しくない。20%以下である。
抗がん剤と併用する場合の治療成績はどうなっているのか?
2年生存率を比較してみると、抗がん剤単独では40%から50%の間にある。
ハーセプチンを併用すると50%近辺になるようだ。確かに使わないより、使った方が若干の成績改善が認められる。
そもそも、再発性乳がんに対して、抗がん剤を使用した場合と、使用しなかった場合を比較すると、、
古い統計になる。 しかし統計は本来、未来予測の統計はありえない。1986年の統計から抜粋すると、
9年目の○○群は生存率が15%。これに対し、△△群は9年生存率は5%。
わが目を疑うような話だが、○○15%は抗がん剤を使わなかった群なのである。
それに対して△△は抗がん剤を使用した群である。もちろん、この△群には、
ハーセプチンの関与は無い。なぜならハーセプチンは1998年に米国で使用が認可されたばかりだからだ。
副作用はどのようなものか?
悪寒(さむけ)と発熱が三人に一人くらいにでる。
通常90分かけて点滴するハーセプチン投与後、24時間以内に出現する。
吐気などの消火器症状や頭痛、倦怠感なども出る場合があるが、頻度は少ない。これらの症状は初回投与時のみで、二回目以降はなくなることがほとんどと言われている。ここまではさしたる副作用ではない。
重大な副作用として、頻度は少ないものの。心臓機能の低下や呼吸器の機能不全症状が出ることがある。これは、抗がん剤を併用する場合、たとえばアドリマイシンやタキソールなどを併用する場合に稀に出現する。とくにアドリマイシンと併用した場合に多いとされる。したがって、投与前を含めて定期的に心臓機能検査や肺のレントゲン検査などを行い、これらを予防できるといわれている。予防方法は薬剤の投与を中止することである。
ハーセプチンは今後どのような使われ方をしていくのだろうか?
単独投与では効果が小さいが、さしたる副作用は無い。
抗がん剤と併用すると若干生存率が改善されるが、副作用という面で問題が残る。
それでは、漢方薬と併用したらどうなるのか?
まったくの未知の分野である。
過去の統計から類推してみると、少なくとも抗がん剤と併用するのみならず、漢方薬と併用したら、長期生存率の改善に役に立つのではないだろうか?と
筆者は期待を抱いている。
、、、、続く
ハーセプチンとアンスラサイクリン系抗がん剤を併用することは、
おっしゃる通り心毒性の懸念から行いません。
漢方にただ推測で期待するのではなく、しっかりしたデータを出して頂きたいものですね。
緩和ではなくがん治療について一つもエビデンスが出されない漢方は、
このままでは、藁をも掴みたい患者をカモにするただの“ご商売”のままです。