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漢方薬の副作用の偽アルドステロン症とは?

2008-02-08 12:33:41 | 漢方

十全大補湯や人参養栄湯の使用上の注意には偽アルドステロン症がある。

それは組成中の甘草が原因となる。高血圧、浮腫、低カリウム血症などの異常が引き起こされることがあり、偽アルドステロン症として知られている。
甘草成分のグリチルリチンの分解物であるグリチルレチン酸やカルベノキソロンは、腎尿細管細胞の酵素反応を阻害する結果、副腎皮質ホルモンであるコルチゾールはコルチゾンへの変換を阻害され、体内にNa貯留、カリウム排泄促進の結果の
低カリウム血症を起こす。ちょうどそれがアルドステロン過剰状態に似ているために、偽アルドステロン症と呼ばれている。

尿中カリウム排泄増加を伴う低カリウム血症、低レニン血症、血中アルドステロン濃度の低下が認められる。

手足のしびれ、全身倦怠、筋肉痛、脱力感などが現れる。

漢方エキス製剤を2剤、3剤と併用する場合には注意が必要である。

偽アルドステロン症は、原因となる甘草含有製剤などの投与中止によっ
て容易に改善される。カリウム製剤やカリウム保持の目的にアルダクトン(スピロノラクトン)が投与されることもある。

食品からの甘草摂取は漢方薬よりも、意外に多い。そこに漢方薬として甘草が過剰になり問題が生じる場合がある。サプルメントや健康維持食品の中の甘草成分にも注意が必要だ。

私の経験では漢方薬単独では甘草による偽アルドステロン症は少ない気がしている。


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