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子宮がん 前がん状態の漢方治療

2007-03-02 11:45:29 | うんちく・小ネタ

免疫力の増強と抗癌作用を持つ生薬で治療する

近年、子宮がんとくに子宮頸がんの発症年齢が低下してきているように感じます。従来より、子宮体がんは閉経移行の老年期、子宮頸がんは閉経以前の40代といわれてきましたが、30代の子宮頸がんが増えてきているようです。年齢層の若いご婦人が婦人科検診を受けて細胞診でクラス3だと言われ、「将来がんになる可能性がありますよ」と医師に告げられる場合も多くなってきています。閉経後の老年期ならいわゆる「前がん状態」であると告げられれば、迷わず手術をすることになるでしょう。しかし30代前半でまだ子供がいない場合などや、未婚の20台後半で「前がん状態」であると告げられたら、大方の女性は、どうしていいのかわからずに深刻な悩みに陥ってしまいます。

 「定期的に細胞診を行い細胞の異型性(悪性度)が増加してくるようでしたら手術を行いましょう」と医師に言われても、ただ無治療で様子を見るのは不安でたまりません。抗生物質ももちろん無効だし、前がん状態では、西洋抗がん剤などの「いわば毒物に近い劇薬」を投与はしません。

子宮内膜前癌病変の漢方治療の紹介

「今のところは心配ないが、将来癌になる恐れがある」といわれる病態です。このような時に、あわてて子宮を取り除くなどの手術は必要ないとする中国漢方医学誌の報告があります。

当帰 三 桃仁 夏枯草 香附子 王不留行 生牡蠣 莪朮 天葵子 続断 田七粉を中心にする漢方治療です。気虚体質には党参 黄耆 五味子を加味し、腎陰虚証があれば女貞子 旱蓮草 杜仲 桑寄生を加味し、帯下(おりもの)の量が多い場合は、? 苡仁を加味し、帯下の色が黄色で臭気がある場合は黄柏を加味します。過多月経があれば、炮姜 棕?炭 蒲黄などを加味する方法があります。45例の治療結果は有効率89%と報告されています。もちろん定期的な細胞診は必要です。

(新中医2002244中西医結合阻断子宮内膜前癌病変45例分析より)

子宮頸部前がん状態と子宮頸がん初期の漢方治療の紹介

 清熱解毒薬である半枝蓮 山豆根 半辺蓮 穿心蓮 七葉一枝花 白花蛇舌草などが抗癌活性を持つ生薬(利湿抗癌薬)として使用されます。煎じ薬の他に、直接的な効果を狙った漢方抗癌生薬抽出液を座薬にしたものもあります。前がん状態や子宮頸癌の早期に対してはほぼ完治できるほどの効能があると報告があります。手術を好まない場合などに多用されています。

ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が子宮がんの原因としても

 近年、クラミジア感染症にも増して、若年層のHPV感染が増えてきています。HPVは子宮内膜の基底膜層の細胞の癌抑制遺伝子を障害するらしいことがわかってきました。最終的にはウイルスワクチンが子宮がん予防の有効な手段となるでしょう。

ウイルスの感染を予防するのは、体の免疫力です。その意味で漢方の補気剤は有効な生薬となりえます。また悪性の(癌化しやすいタイプ)HPVに感染したからといって、ただちに癌になるわけではありません。癌に至るまでには何年も要しますし、各個人の免疫力の強さによって癌化しないで済む場合もあれば、癌へ発展していくこともあります。やはり免疫力の強化は最大のがん予防の方策です。

 簡単なサプルメントだけでは免疫力は増強しません。数千種類の生薬から発見された、免疫力を増強させる特に「補気薬」が重要視されてくると思います。

  

  続く、、