永野宏三のデザイン館&童画館  アート日和のできごと

イスラエル国立美術館、ミュンヘン国立応用美術館、国立国会図書館、武蔵野美術大学美術館図書館他に永野宏三の主な作品が収蔵。

季節と思いが絵になった。

2009-04-02 20:46:12 | 日記・エッセイ・コラム
福岡のRさんから手紙が届く。Rさんに描いた絵のお礼だつた。季節の桜をテーマにした絵を描いてほしいと頼まれていた。桜が満開になつた時に完成した絵を渡そうとスケジュールを立ていて間にあった。満開の桜の木の下で、春の陽気に子どもがハーモニカを吹いている絵を描いた。Rさんはその絵を見て、ご自身が子どものころお父さんがよくハーモニカを吹いていたことを思い出したと喜んでいただいた。僕は驚いた。Rさんのお父さんがハーモニカが好きだつたとは聞いていなく、絵の構図アイデアが偶然にそんなかたちになった。僕はよくインスピレーションがはたらいて、偶然が思いの形になることがある。昔、ある人から「あなたには霊感がある」言われたことがある。僕は絵は現実の世界を描写することはほとんどなく、あまり風景をスケッチすることはない。自分が行った先の風景なりの対象物を頭の中のスクリーンに写して記憶する。そして時間的に間をおいて何日が経ったあとに、記憶していた風景を一気に紙に落とし込んでデッサンする。Rさんから依頼された桜のテーマの絵は心象風景である。Rさんの思いが僕に念写されたのかもしれない。