古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第二十三章 乍恐願口上 其の四

2014年06月30日 04時31分08秒 | 古文書の初歩

 

 

「乍恐奉願口上」第一頁、上の七~八行目

 

解読 相調申者奉存候付、此段御堅察早々御聞

    済被為成下候様、幾重ニも奉願上候。依之乍恐願書奉

読み 相調え申す者存じ奉り候に付き、此の段御堅察早々お聞き

    済み成し下せられ候様、幾重にも願い上げ奉り候。之に依って恐れ乍ら願い書き

 

解説 「相調申者」・・・調達出来る人。 「奉存候ニ付」・・・知っていますので。 「此段」・・・「此」と言う字も「段」と言う字も珍しい崩し方です。 次の「御」も前々行と同じ形ですが読むのは困難です。 「堅察」・・・「賢察」が正しい書き方ですが、「堅察」が間違いとは言えません。此の場合は「当て字」とも言いきれません。 「御聞済」・・・お聞き届け。 「被為成下候様」・・・成し下せられ候様。「下」の次の点が候です。 「願上」の次の点が「候」。 「依之」・・・これに依って。 「願」の次の字は「書」です。難しい崩し字の一つです。一見「出」によく似ています。「願い書き」。陳情書。