古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第二十三章 乍恐奉願口上 其の一

2014年06月27日 05時47分52秒 | 古文書の初歩

 

 

 

引き続き二十三章は、田並上村文書で、比較的新しい明治維新後の文書を読みます。前回の文書に比べれば読み易いと思います。

 

「乍恐奉願口上」第一頁、上の一~二行目

 

解読     乍恐奉願口上

     樟脳製造之儀追々御開ニ付而ハ相應税金相納

     受負相願度者者願出様御通詞之御趣奉承知候。

読み     恐れながら願い奉る口上

     樟脳製造の儀追々お開きに付いては、相応税金相納め

     受負相願いたき者は願出る様御通詞の御趣承知奉り候。

解説  「樟脳」・・・クスノキ(楠木)を原料として製造する、医薬品・防虫剤他の原料。 「追々」・・・これから。段々。簡単な字ですが読むのは困難です。 「御開」・・・『おひらき』、開始する。始める。 「相応」・・・それ相当の。 「受負相願度者者」・・・請負を申請したい者は。最後の「者」は平仮名の「は」です。 「願出様」・・・願い出る様。 「御通詞之御趣」・・・御通達の御趣旨。 「奉承知ニ」・・・承知奉り候。最後は「ニ」と書いているようですが、「候」のつもりで書いているものと解釈します。