古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第二十二章 扱い済み証文の事 其の九

2014年06月05日 06時00分21秒 | 古文書の初歩

 

 

 

「曖済證文之事」第三頁、上の三~五行目

 

解読 棟札壱枚御座候ニ付、去来ノ年より十七年

    以前修覆之節、前方之通田并浦と書付

    申候との儀。

読み 棟札一枚御座候に付き、去来の年より十七年

    以前修覆の節、前方の通り田並浦と書き付け

    申し候との儀

解説 (田並浦と書いた)「棟札一枚御座候に付き」・・・(田並浦と書いた)棟札が一枚有ったので。 「去来之年」・・・「去来」の意味がよく分かりませんが、田並上村が前に訴え出た寛延三年の事。 「十七年以前」・・・「以前」が難しい。 「修覆之節」・・・『しゅうふく』の節。一般に「修覆」という字は使いませんが、修理・修繕の意味で使っています。「節」も読むのは困難です。 「前方之通」・・・『まえかた』、前の通り。前にした通り。「通」は「趣」によく似ていますが、少し違います。 「田并浦」の次は「書付」・・・超難解。 最後は「申し候との儀」・・・書き付けましたとの言い分。