古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十八章 潮御崎神社・古記録その三十四

2013年07月17日 06時33分43秒 | 古文書の初歩

 

潮御崎神社古記録「乍恐口上」第九ページ、上の三~四行目

解読 出雲・大嶋・串本より申出候者、我々儀者近在之

    義ニ而候間、役人ニ被成被下候者、随分吟味仕何

読み 出雲・大嶋・串本より申し出候は、我々儀は近在の

 義にて候あいだ、役人に成され下され候は、随分吟味仕り何

解説 「出雲・大嶋・串本」この三村が一味同心して、水崎明神社を三ヶ浦持ち合いの宮だと届け書に書けと申して来た事は、既に学びました。ここでは、御湯立て神事を免れる者を監視する役人をさせてくれと申し出て来た事を書いています。 「より申出」の次に小さく「候」が有り、「者」と続きます。「より申し出で候は」。 言って来たのは。 次の「我々」も難解です。「我々儀者」・・・我々について言えば。 「近在之義にて候間」・・・「近在」・・・近くの在所。近所の村。我々三ヶ村は近くの在所であるので。 「役人ニ被成被下候者」・・・役人にして下さいましたならば。ここの「候者」は多分「候ハゝ」・・・「そうらわば」のつもりで書いているものと推定します。 次は「随分」・・・精一杯。出来るだけ。「隨」は読める字ではありません。「分」は形で覚える字。 続いて「吟味」・・・監督すること。監視すること。 「吟」口偏に旁『ツクリ』は「今」です。 最後は「何」で、「何方」と続きます。『いずかた』どちらの。どこの。