古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十八章 潮御崎神社・古記録その三十三

2013年07月16日 05時55分43秒 | 古文書の初歩

 

潮御崎神社古記録「乍恐口上」第九ページ、上の一~二行目

解読 無之候与申候得者、其寄合之場ニ而相談致、兎角

    役人を付、向後吟味致させ申様ニ与申候得者、其時

読み 之無く候と申し候えば其の寄合の場にて相談致し、とかく

  役人を付け、向後吟味致させ申す様にと申し候えば、其の時

解説 (漁事)「無之候与」・・・これ無く候と。「与」は変体仮名の「と」。 「申候得者」・・・申しそうらえば。言いましたら。「者」は変体仮名の「は」。 「其寄合之場ニ而」・・・其の寄り合いの場にて。 次は読みにくいですが、「相談致し」。 最後は「兎角」・・・この場合は当て字で、読みは『とかく』。意味は「とにかく」。「いずれにせよ」。 二行目はじめは「役人を付」・・・ここの「役人」は藩の役人では無く、「役目を持った人」と言う意味です。読みは『やくびと』。「監視役」を付けること。 「向後」・・・『こうご』今後。これ以後。『きょうご』又は『きょうこう』とも読みます。 次は「吟味」・・・『ぎんみ』。監督すること。監視すること。 次は「致させ申様ニ与」・・・致させ申す様にと。「与」は「と」。 「申候得者」・・・申し候えば。監視役の人を配して、監視させる様にと言いましたら。 最後の二字は「其の時」