古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十八章 潮御崎神社・古記録その三十一

2013年07月14日 06時07分18秒 | 古文書の初歩

 

潮御崎神社古記録「乍恐口上」第八ページ、上の五~六行目

解読 一、往古より三月三日ハ毎年潮祭与究リ浦々より

    思ひ々々ニ寄合御湯上申候由、其以後我等之

読み 一つ、往古より三月三日は毎年潮祭りと決まり浦々より

    思い思いに寄り合いお湯上げ申し候由、其れ以後我等の

 

解説 一つ書きの第十一項目。 最初の「往」はぎょうにんべんに見えませんが、「往古より」です。「昔から」。 「潮祭与究り」・・・「与」は変体仮名の「と」。「究り」は「決まり」。三月三日は「潮祭り」と決まっていて。 「浦々より」・・・近所の海沿いの村々から。この「より」は珍しく合成文字を使っていません。 「思ひ」旧仮名遣いです。「思」の崩しに注意。「思い々々」・・・各自の思うままに。自分の都合の良い時間に。 「御湯上申候由」・・・お湯上げの神事をしてもらったそうで。 「其以後」・・・其れ以後。 最後は「我等の」。