古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十八章 潮御崎神社・古記録その二十一

2013年07月04日 05時07分47秒 | 古文書の初歩

 

潮御崎神社古記録「乍恐口上」第六ページ、上の一~二行目

解読 得者、右三ヶ浦一味同心仕、貴様迄御断申上候

    由ニ而、私御呼被成御尋ニ付、有増申上候得者

読み(候)えば右三ヶ浦一味同心仕り貴様迄お断り申し上げ候

 由にて、私お呼びなされお尋ねに付きあらまし申し上げ候えば

解説 「右請け申さず候えば」・・・三ヶ浦の要求を受け入れなかったら。 「一味同心仕」・・・心を一つにして味方になり。「心」も難しい。形で覚える字です。 「貴様迄」・・・あなた様まで。近世中期までは、この様に目上に対する敬称でした。以後は正反対に、相手をののしって言う言葉になりました。(広辞苑より) 「御断申上候由にて」・・・あらかじめ御了解を求めなされたとの事で。「御断」は「了解を求める。」と解釈しておきます。断の形に注意。 「私御呼び成され」・・・私をお呼び出しになられて。 「御尋に付き」・・・お尋ねになられたので。 次の字は「有増」・・・当て字で『あらまし』と読みます。大体の内容。概略『がいりゃく』。「有」の字体は形で覚える。通常「有之」『これあり』と言う熟語でよく出ます。