愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
※掲載された試合にのみコメントはして下さい

ラツィオ-ローマ

2010-11-09 09:49:42 | セリエA
観戦日 11/9(火)       

愛丸’s チェック
ラツィオが首位で向かえたローマデルビー。
まさか、こんな展開になるとは、開幕前に誰が予想しただろうか。
ローマが首位ってことならわからなくもないが、現在、カンピオナートで、2位インテルに4P差をつけてラツィオが首位。
ここ5試合、全て勝利しており、敗戦も開幕戦でサンプに敗れただけ。
まだ上位との対戦がなく、このデルビーで真価が問われる。
ここもあっさりいくようだと、この強さは本物。
ローマはあの泥沼からは這い出した感じ。
勝ち点も積み上げれてきたし、順位も一桁台に乗せてきた。
前節のレッチェ戦で不可解なロッソでトッティがサスペンションなのは痛いが、デルビーだし、チームの魂でこれをカバーするだろう。

ラツィオは、ここ最近のデルビーで見せたままのラツィオだった。
首位で向かえたっていうプレッシャーなのか、とても首位を走ってるチームの戦いではなかった。
イライラする場面は多かったし、ローマにリズムをつかまれてからは、自分たちのサッカーを展開できず。
エルナネスのプレーに注目して見てたんだが、フィニッシュに絡むシーンでは見せ場もあったが、サイドに開いてボールを持ったときに、違いを生み出せず。
これはエルナネスがどうのってことより、チームメイトの動きだしに問題が。
もっと周りがエルナネスを信頼して動いてれば、もっと決定的なパスが出たかもしれんが・・・。
ラツィオは2トップがパワータイプで、うまくここにボールを当てて、そのこぼれを狙うのが、効果的な攻撃になると思うんだが、ふたりだけでなんとかしようってプレーが目立った。
ローマは、このパワープレーにしっかり対応できてたし、もっと早い段階で、この攻撃を見切りをつけてれば。
実際、サラテがロッキに代わって投入され、そのサラテの個人技にローマDF陣がうまく対応できてなかったことを考えれば、このサラテの先発でもよかったかも。
エルナネスとのコンビも見てみたかったし、これは今後に期待しよう。
ラツィオとローマは同じフォーメーションでのミラーマッチになったんだが、ローマとの違いは3列目の攻撃での動き。
ラツィオは先にも述べたが、前の選手だけでなんとかしようとしすぎ。
サイドからのクロスで活路を見出すことは悪くないんだが、中を押さえ込まれると、狙うはそのこぼれ。
ただ、SBの攻撃参加からのクロスだし、中盤の選手はそのカバーリングを優先。
こういうデルビーみたいなビッグマッチになると、どこかでリスクを犯さないと、得点は生まれない。
それをラツィオはできてなかった。
これも首位ってことのプレッシャーなのかも。
この順位を守るために、ドローでもって考えはないんだろうが、負けなければって思いはどこかにあったはず。
積極的なサッカーを展開できれば、流れも変わっただろう。
ローマは、このデルビーでの勝利で、ぐっとチーム状態もよくなるはず。
サッカーの質も、ここまで不甲斐無かったあの内容とはまるで違うものだった。
ボリエッロ、ヴチニッチの2トップはラツィオのそれと比べて、パワーだけでなく、テクニックもある。
キープできる時間が、ラツィオとは違ったし、それに、ここに絡んでくる中盤の選手の数が違った。
メネズを加えた3トップ気味での崩しもよかったし、シンプリシオがここに加わることで、さらに攻撃に厚みを持たせた。
リーセのオーバーラップも脅威だったし、流れに乗った攻撃は首位のチームをはるかに上回った。
こんなサッカーをシーズンの当初からできてれば、今頃は、ラツィオと順位が入れ替わっててもなんらおかしくない。
トッティがいなくても、しっかりチームで戦うことができてた。
ローマはやっぱりチームで戦うことで、流れが生まれるし、一度流れに乗れれば、この勢いは止まらない。
うれしい誤算だったのが、メネズのケガ。
前半のうちにふくらはぎの違和感で交代したんだが、代わって入ったグレーコが、トレクァルティスタとしてなかなかの活躍。
純粋なトレクァルティスタで、うまく2トップをコントロール。
これからトッティの代役を務めていける逸材かも。
ローマはラツィオのミスを見逃さないしたたかさも見せつけたし、強いローマが帰ってきた感じ。
流れの中での得点ではなく、2つともリゴーレだったが、取り方は問題ない。
ここから今シーズンのローマは始動していく。
 

スコア
0-2

<得点者> 
ローマ   ボリエッロ、ヴチニッチ        

~愛丸's MVP~
シンプリシオ(ここまで出場機会が少なかったんだが、このデルビーで存在感を大きくアピールした。ピサロよりも前へ出てのプレーが目立つし、これから必要な選手に)