愛丸のサッカー観戦記

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ACミラン-インテル

2012-01-17 10:01:10 | セリエA
観戦日 1/17(火)       

愛丸’s チェック
前半戦最終節に組まれたミラノ・デルビー。
折り返し前ってことで、このデルビーも盛り上がるのは間違いない。
ただ、インテルホームでのデルビーは11~12シーズンの最終戦ってことで、ここで優勝が決まるって感じのデルビーになってもらいたいものだ。
ミランは、12戦負けなしで、このデルビーに挑む。
好調ユーベを押しのけ現在首位。
ここでインテルを突き放したいだろう。
負けじとインテルも5連勝中で、勢いならミランに負けてない。
勝ち点差が8Pあるが、ここで勝つことができれば、まだまだスクデット争いに加わることができる。
もし負けてしまったら・・・。

最高のデルビーになった。
最小得点差ではあったが、中身はかなり濃いものに。
両チームのいいところが存分に出た試合。
ミランは、絶好調ズラタンを中心に、パトがパートナーを勤め、トレクァルティスタにエマニエルソンと前節結果を残した布陣。
本来なら、アクイラーニをインサイドハーフに置いて、ケビン・プリンスをトレクァルティスタに配置したいんだろうが、アクイラーニがケガ。
ただ、前節、これでもいい形は作れてたし、なにはともあれ、ズラタンがなんとかしてくれる。
それが、この試合はインテルのDF陣相手にかなり苦労した。
これまでとは相手も違うし、相手が醸し出す魂も全く違っただろう。
こうなったら、最近、よく下がってパスを配給する仕事もこなせるようになってきたし、この大事な試合でも、そのプレーっても見たかった。
ルッシオなら、サムエルなら、ズラタンが下がったら、これについていくはずだし、そうなると、前にスペースが生まれる。
ここにパトなり、エマニエルソンなりが進入できれば、もっとチャンスは増えたはず。
この前を追い抜いて飛び出すってプレーは、どう考えてもケビン・プリンスの方が上。
ズラタンが下がってプレーすることをやらなかったのは、ここに問題があったからかもしれん。
ズラタンが自分でレテをって気持ちが強くなり、そうなると、どうしても、前線に張り付いてしまう。
インテルのあの屈強なCB陣は、力勝負ならなんとか太刀打ちできるし、もうひと工夫が欲しかった。
点が奪えなかったのはここが原因かも。
1点を追う展開になり、ホビーニョをトレクァルティスタに、セードルフをインサイドハーフに、スタミナが切れたパトをエル・シャラーウィに交代させたが、これでも、点を奪うことはできなかった。
最後までミランがやるサッカーを変えず、ここで、違ったテイストのピッポでもトップに投入できれば、また違った展開も見れたかも。
インテルの守備がすこぶるよかったし、これを崩すなら、違う試みが必要だった。
アッレグリにはそこまでの勇気がなかったか。
デルビーという舞台だし、いつものサッカーに徹することが勝利の条件だったかもしれんが、おもいきった采配ってもの見たかった気が・・・。
ミランは、この敗戦がどう影響するかわからないが、次節が勝負なのは間違いない。
インテルは組織と選手層でミランの上を行った。
勢いでもミランより上だったことを証明してみせたし、遅れてしまったが、このデルビーの勝利で正式にスクデット争いに名乗りを上げた。
ようやく、ラニエリのサッカーってのが形になり、実を結んだのがこのデルビー。
これまで中盤をロンボの形にした4-4-2だったが、現在は、アルバレスが自由に動きも基本は中盤フラットな4-4-2。
これが今のインテルにはしっくりきてる。
攻守のバランスが取れてるし、2トップのコンビも試合を重ねる事に成熟してきてる。
持ってる駒も豊富だし、攻撃的にも守備的にも振舞うことができる。
カウンターからいい形で点を奪い、これを守るためにキブを投入し、長友を一列前に上げる布陣で、1点を守りきった。
それにしても、今のインテルを支えてるのはCBのコンビも去ることながら、中盤の両サイドの選手の活躍。
左のアルバレスは攻撃でリズムを変えることができるし、あとはティロの精度が上がってくれれば、もっとレベルの高い選手になれる。
右はまだまだ衰えを知らないサネッティが健在。
マイコンとの関係、高い守備意識と技術、ここってシーンでの取られないドリブル。
点に繋がったシーンでは、サネッティのドリブルからの左への展開があったから。
それに長友もいい働きを披露。
SB時にはオーバーラップから切れ込んで惜しいミドルを放ち、中盤に入ってからもDF陣をうまくかわしてアッビアーティの正面ではあったが、あわやのシーンを作った。
守備では90分貢献できてたし、今、この男は日本の誇り。
インテルはこの勝利で6連勝で、これからカンピオナートをかなり盛り上げてくれる存在になる。
この流れの中で、ユーベと対戦したいだろう。

 
スコア
0-1
<得点者> 
インテル   D・ミリート                

~愛丸's MVP~
サネッティ(このデルビーを知り尽くした男が、最高の仕事をやってのけた。守備では完璧に中盤でミランの攻撃を封じたし、攻撃では点に繋がるあのパス。アバーテの対応もいまいちだったが、触れないところでバウンドさせたのが狙いだったら、もうこの男には頭が上がらない)