愛丸のサッカー観戦記

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ボローニャ-ACミラン

2011-12-14 16:05:30 | セリエA
観戦日 12/14(水)       

愛丸’s チェック
ボローニャは前節の勝利で勝ち点14Pにして、17位。
降格圏のひとつ上の順位だが、勝ち点ではインテルと同じ。
このぐらいの勝ち点には多くのチームがひしめいてるし、ひとつ勝つと順位は大きくジャンプアップする。
ただ、相手は好調のミランだし、そう簡単に勝ち点3が奪えるチームではない。
ここは現実的に勝ち点1を狙うサッカーが得策か。
ミランはここ8試合7勝1分け。
かなり敗戦から遠ざかってる。
CLでのバルサ戦では敗れてるが、こと、カンピオナートに限っては、向かうところ敵なし状態か。
チームとしてのバランスがいいし、ケガ人が出ても誰かがしっかりカバーできてる状況。
ここも簡単に勝ってもおかしくない。

ボローニャは、徹底したカウンター狙いのサッカーでミランから勝ち点1を奪うことに成功。
ミランよりのジャッジの中、よく逆転されて追いついた。
ディ・バイオの芸術的ループで先制し、一度は追いつかれ、自分たちは取ってもらえなかったリゴーレで逆転。
ここで普通のチームは諦めてしまうもの。
それが、この失点の直後にディアマンティが利き足とは逆の右足で、豪快なミドルを決めてみせた。
この諦めない気持ちってのが呼び込んだ同点レテ。
とにかく、前線の3人以外は、きっちり守備をして、ミランの分厚い攻撃に対応。
特に、クロスへの対応が見事だった。
かなり際どいクロスを上げられても、CBのふたりが、これに見事に対応。
足を放り出してのクリアにはおそれいった。
DF陣だけが奮闘しただけでなく、GKのジレも出てセーブできるものは、きっちりセーブした。
横の攻撃に弱いチームってのは多いんだが、ここまで横の攻撃に強いチームってのも珍しい。
高さ勝負で勝てるチームはあるんだが、ミランは、そこまでズラタンのフィジカルに頼る攻撃もしてこない。
それに、個人での突破もあるし、ただ横からにだけケアするのではなく、縦からの攻撃へのからだを張ってよくディフェンスできてた。
この守備があるからこそのドローだった。
攻撃は、とにかく、裏を狙うディ・バイオにいかにいいボールを供給するか。
先制点時は、これが見事にはまり、これ以降もいくつかいいロングボールの配給はできてた。
それに、ディアマンティ、ラミレスはドリブルで持ち上がることもできるし、3人の連携はまずまず。
ただ、後半は、なかなかこの形を作れず、ほとんどディ・バイオに決定機が訪れなかったのは悔やまれる点。
もっと、このエースにボールが収まれば、チャンスは増えただろう。
ボローニャは、前半、セードルフがエリア内で明らかなハンドを犯したにも関わらずリゴーレを取ってもらえず、不運も重なったが、よく、このミスジャッジの数々に耐えてよくドローに持ち込めた。
自信に繋がる結果になったことだろう。
ミランは、結果的なことだが、ユーベがローマと引き分けたため、この試合に勝ってれば、首位に躍り出ることができた。
ズラタンのリゴーレで逆転した段階でもう勝ちを意識したのかもしれん。
気の緩みをボローニャにつかれ、まさか右では打ってこないだろうという変な安心感もあったのかもしれん。
アメーリアは明らかに対応が悪かった。
止めれないミドルではなかったし、アッビアーティが戻ってきたら、あっさりその座を明け渡すことになりそう。
そうれに、攻撃では先発したパトが不発。
というか、目立ったシーンがひとつもなかった。
ズラタン、ケビン・プリンス、アクイラーニ、セードルフがいい連携からうまく攻撃できてたのに、この輪に加わることができず。
持ってる力は計り知れないものがあるんだが、ケガの多さからチームにフィットしきれてない。
ホビーニョの方が攻撃に厚みが増すし、これからは、この男の方がミランのFWの軸になっていきそう。
ズラタンが、下がってボールを捌くシーンが少なかったのもパトとの連携がうまく取れてないからだろうし、好調時のミランの攻撃はできてなかった。
守備ではGKが不安定だったのと、どうしても、あのミドルへの対応が悔やまれる。
バイタルエリアであれだけディアマンティをフリーにしてしまったら、そりゃミドルに打たれるだろう。
右で打ってこないって決めつけもあったのか、左ばかりをケアしすぎてた。
中盤の誰かがマークするのか、CBのどちらかが前に出て対応するのか、この辺も曖昧だったし、失点するときってのはえてしてこんなもん。
勝ち点3が取れた試合で2を損したわけで、このドローがのちに響かないといいが・・・。

 
スコア
2-2
<得点者> 
ボローニャ   ディ・バイオ、ディアマンティ
ACミラン   セードルフ、イブラヒモビッチ                

~愛丸's MVP~
ディアマンティ(ただ、ディ・バイオと中盤のつなぎ役ってわけでなく、守備にも精を出してたし、それでいて、攻撃ではボールをキープできて、起点にもあってた。ディ・バイオ、ラミレスとの関係もよかったし、なんと言ってもあのミドルが一番)