愛丸のサッカー観戦記

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ロシア-スペイン(EURO´08 SF)

2008-06-27 08:37:27 | 各国代表戦
観戦日 6/27(金)       
 
愛丸’s チェック        
グループDでの開幕試合の再現。
そのときはスペインがロシアを圧倒した。
ビジャのハットトリックのどで4-1の勝利。
スペインはこれで波に乗り、GLは他を寄せ付けずなんなく突破し、QFも世界王者イタリアにPK勝利。
ここまで危なげなく上がってきた。
4-4-2も機能し、バックアッパーも充実、今のところスペインに穴は見当たらない。
1回勝ってる相手だし、油断だけが怖いが、ロシアの今の状態を考えると、そんなになめてかかることはないだろう。
ロシアは自慢のアタッキングサッカーでスペインより優勢に出れれば勝機はある。
ただ、あの攻撃を恐れ、引いて戦うようなことがあると、GLでの再現に。
ヒディングマジックがここでも通用するか。

試合はビジャの負傷交代からぐっと動きだした。
それまではどちらも相手の出方を伺うようなサッカーで、自慢の攻撃力を発揮できてなかった。
スペインもあのこ気味いいパス回しは鳴りを潜め、どこか受けてる印象が。
イタリア戦に続き、両SBの攻撃参加も少なかったし、単独の仕掛けで局面を打開するシーンもなかった。
このままではと思った矢先にビジャのけが。
嫌なムードになったが、ここで投入されたセスクが完全にスペインにスペインらしさを取り戻させた。
クアトロ・フゴーネスがここに復活。
チャビ、セスクの共存が問題視されてたが、チャビが引いた位置でプレーしてればセスクも活きてくる。
F・トーレスの1トップに、トップ下にセスク。
セスクにはある程度の自由を与えないと。
アラゴネスおじいちゃんは頑固でどうしようもないかと思ってが、こういったところでの柔軟性はある。
後半は完全にスペインが主導権を握り、パスサッカーで相手を翻弄し、ここまで不調だったバルサコンビで見事な先制点を挙げた。
イニエスタが左でボールを受け、中に切れ込みながらの早いクロス。
これに2列目からチャビが飛び込んできてゴール。
すばらしい流れからの見事なゴールだった。
これでほぼ試合は決まった。
後半の20分過ぎにF・トーレス、チャビを引っ込め、グイサとX・アロンソを投入。
この段階で3枚の交代のカードを切ったときは大丈夫か?と疑問に思ったが、これがまたまた大正解。
ロシアが点を取りに出てくることはわかっており、そうなるとトップでグイサが活きてくる。
マジョルカでのプレーそのままに貴重な追加点をゲット。
これが世界の大舞台が初だとは思えないような落ち着きで、しっかりゴールを奪ってみせた。
このグイサにパスを出したセスクも完璧。
セスクは3点目のアシストも決め、これで、もう完全にスペインの中心選手に躍り出た。
ビジャのけがの状態がどうかわからないが、ファイナルはこのクアトロ・フゴーネスでいってみても面白いかも。
ビジャがいけるのであれば、4-4-2がベストだと思うが、このオプションも脅威で、ドイツもうかうかしてられないだろう。
M・セナとDFラインはロシアに全くいい攻撃を許さず、ほんとに完璧な勝利だった。
ここまでできがいいのも気になるが、いいものはいいんだから、自信を持ってファイナルを戦ってもらいたい。
ロシアはここまでいい状態で上がってきて、あのオランダに快勝を収めたサッカーが全くできなかった。
3戦目で復活したアルシャービンがチームを活性させたが、ここでは全くいいところを出せなかった。
ここまでアルシャービンが消えた試合は始めてかも。
M・セナの牙城を崩せず、いい仕掛けも、すばらしいパスも何もやらせてもらえなかった。
ジルコフもサイドで輝くことがなく、ボランチのふたりからも気の利いた展開は見られなかった。
負けるときってこんなもん。
ロシアはスペインに全く歯が立たなかった。
このチームがここまで来たことが快挙なわけで、ロシアの面々は胸を張って帰っていい。
ヒディングもよくやった。
やっぱり監督でここまでチームは変わることができるってことを証明してみせた。

これでフィナルはドイツ-スペインに決定。
ここまで点を取ってきてる両チームだし、0-0で延長PKなんて試合にはならないはず。
ドイツのあのフィジカル重視のディフェンスをスペインのテクニックがどうやって崩すか。
サイドを制したチームがふこのファイナルも制するような気がする・・・。

スコア 0-3

<得点者> 
スペイン   チャビ、グイサ、D・シルバ
~愛丸's MVP~
M・セナ(この男がロシアの攻撃を封じ込めた。アルシャービンに全く仕事をさせなかったことがこの勝利につながった)