愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
※掲載された試合にのみコメントはして下さい

ウルグアイ-パラグアイ(コパ・アメリカ FINAL)

2011-07-26 00:33:44 | 各国代表戦
観戦日 7/25(月)       

愛丸’s チェック
南米の3位、4位のチームであろうチームが、今年のコパ・アメリカのフィナルに進出してきた。
ウルグアイは、アルゼンチンを決勝トーナメントの初戦で破り、その勢いでここまで進出。
W杯で南米最上位の意地を見せることはできた。
が、あのトリデンテはカバーニの怪我で解体され、期待のロデイロも使われず、やっぱり守備に重点を置いてのカウンター狙い。
これがこのチームに一番フィットしてるんだろう。
パラグアイは、ウルグアイよりも守備的なチーム。
このフィナルに進出してはきたが、90分での勝利はここまで一度もない。
ブラジルを葬ったとは言え、PKでの勝利だし、果たして、こんなチームが優勝していいものかどうか・・・。
守備的なフィナルになるのは間違いない。

ウルグアイは、試合の入り方に成功した。
パラグアイが超守備的にきたことをいいことに、ポゼッシオンを高め、相手に主導権を握らせない試合運びができた。
それもスアレス、フォルランの2トップがしっかり機能したから。
スアレスがトップ目で、フォルランが引いてボールを受けるシーンが多く、この縦関係の2トップが、この試合は有効だった。
最初から最後まで、この縦関係ではなく、サイドにスアレスが流れると、フォルランがトップに位置に上がってくるという連携もしっかり取れてた。
カバーニを含めたトリデンテがこのチームの売りだと思ってたが、なんだかんだ言っても、やっぱりウルグアイは、この2トップがしっくりくる。
スアレスもフォルランも得点を決め、パラグアイを寄せ付けない完勝だった。
こういう試合をこの大会の初めから見せてくれれば、ウルグアイももっと魅力的に勝てたはずだが、エンジンが掛かるのが遅すぎた。
でも、この大会、最多の優勝を決めることができたし、終わりよければ全てよしってことだろう。
なかなか点が取れず、苦しんでたフォルランもドブレーテを決めて見せたし、さすがフォルランと言うしかない。
アトレチコであれだけ不遇の時間を過ごしたエースも、この大事な舞台でも結果を残してみせる。
状態自体が悪い感じではなかったし、下がり目でのプレーが多かったから、得点が生まれなかっただけ。
たしかに、決定機を外す場面もあったが、この大事な試合で2発叩き込んだんだから、これはこれで良しと言えるだろう。
2トップの活躍がこの勝利を読呼び込んだのは間違いないんだが、それ以上にドブレピボーテの活躍が目立った。
D・ペレスはSFがサスペンシンで出場できず、この試合に全てを賭けてた感じ。
前半にタルヘタ・アマリージャを頂戴し、後半にはベンチに引っ込んだが、ピッチにいたときの存在感はかなりのものだった。
それ以上に輝いたのがアレバロ。
フィルター役としての振る舞いも見事だったが、高い位置から狙ってるボールカットが、この試合はかなり有効だった。
パラグアイを意気消沈させた2点目は、この男が、相手陣内でボール奪取に成功したから。
ここから出したフォルランへのパスも落ち着いたものだったし、ウルグアイの戴冠は、この男がもたらしたものといってもいいはず。
D・ロペスほどのファイターではないが、それでも、守備での貢献度は高かったし、このチームの影のMVPだろう。
パラグアイの時間になっても、守備が崩壊することなく、カウンターから何度もチャンスも演出したし、ウルグアイはやりたいサッカーに徹して、このフィナルを制した。
パラグアイは、監督もベンチに入れない状況だったが、それにしても、あまりにも守備を意識しすぎ。
エスティガリビアを使わず、挙句の果てにバリオスもベンチスタート。
サンタクルスが故障で使えないし、これなら、ここまで異彩を放ったエスティガリビアは先発起用すべきだった。
パラグアイにこんなタイプのアタッカーはこれまで存在してなかったし、もっとこの男に頼ってもよかったはず。
大事なフィナルだし、まずは失点しないことを念頭に置くのもいいが、ここまで90分で勝ちきれてないチームがまずやることは点を取ること。
ここもPKまで持ち込めばって気持ちもあったんだろうが、この段階で勝負は決してる。
ウルグアイよりも点を取って勝つって意気込みがないと・・・。
それが全く伝わってこなかった。
いい選手が登場し、違ったパラグアイの攻撃が魅せれる大会だったが、やっぱり基本は守備。
お国柄そうなっても仕方なんだが、これだったら、パラグアイの先は見えてる。
W杯も参加することに意義があるって感じになってしまうし、もうひとつ上の段階にいくには、エスティガリビアみたいな選手を重宝しないと。
この男が先発起用されてたら、左サイドが活発化しただろうし、そこまでウルグアイにやられることもなかったはず。
エンパテのみでここまで勝ち残るようだと、最後は神様に見放されてしまう。


スコア
3-0
<得点者> 
ウルグアイ   スアレス、フォルラン×2              

~愛丸's MVP~
アレバロ(ピボーテとして中盤の守備でも魂のこもった守備を展開し、攻撃にもしっかり顔を出す。高い位置でのボール奪取を狙う姿はまさにハンター。この男のひたむきな努力がこの結果を生んだ)