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ラーメンがこのアメリカ人の人生を激変させた!

2024年04月30日 | 世界に広がる日本食
このアメリカ人のラーメン人生の全体は次の動画で御覧ください⇒あるアメリカ人の泣き笑いラーメン人生・日本愛に導かれて

世界中で日本食は大人気ですが、寿司やラーメンと並んで最近はおにぎりも、パリなどを中心に人気上昇中だといいます。マンガやアニメで、登場人物が食べているのを見て、というのがそのきっかけのようです。オックスフォード英語辞典の2024年電子版では、そんな日本食人気を反映して、日本料理関係の日本語が新たに数多く追加されました。追加されたのは「onigiri(おにぎり)」はもちろんのこと、「katsu(カツ)」や「donburi(丼)」「karaage(唐揚げ)」、さらにイギリスでのラーメンの人気ぶり、普及ぶりを反映して、豚の骨を長時間にわたり煮出したスープ、「tonkotsu(豚骨)」などです。そして「takoyaki(たこ焼き)」や「okonomiyaki(お好み焼き)」「yakiniku(焼肉)」「tonkatsu sauce(トンカツソース)」のほか、三徳包丁を意味する「santoku」が入るなど、英語圏での日本料理の人気ぶりがここからも確認できます。

さて、今回はそうした日本料理のなかでも特にラーメンについての話題を取り上げましょう。といってもラーメンそのものではなく、ラーメンに取りつかれたあるアメリカ人男性の話です。ラーメンに取りつかれ、ラーメンの味を追求しつづけた結果、東京に続いてニューヨークにラーメン店を開いて大成功を収めた男の物語です。彼は、ラーメンだけではなく、日本の魅力に取りつかれた男でもありました。その人生は、紆余曲折に満ちており、深い悲しみや挫折も経験しますが、結局は日本とラーメンに導かれるようにして、大成功に至ります。

ただ、そんな男の物語を始める前に、ラーメンを扱った、あるハリウッド映画について少し語らせてください。そのタイトルは『ラーメンガール』(The Ramen Girl)。日本を舞台にしてアメリカ人の監督によって製作され、2009年に公開されたロマンティック・コメディです。恋人を追って日本にやってきたアメリカ人女性アビー(演:ブリタニー・マーフィ)が相手に振られ、失意のうちに偶然駆け込んだ店で食べたラーメンに魅せられて、挙句の果てにその店の頑固おやじ(西田敏行)に弟子入りを申し込む。言葉の壁や気難しい店主の乱暴な指導や暴言に耐えながら、ついにおいしいラーメン作りに成功し、ニューヨークで開いたラーメン店も繁盛するというストーリーです。

この映画、実はあまり高い評価は得られず、評判にもなりませんでした。脚本を書いたアメリカ人は、ラーメンに対する日本人の異常なまでのこだわりに触発されてこの物語を作っています。しかし、いわゆる名人が弟子に秘伝を伝授する伝統的な指導法をラーメン修行にも安易に当てはめすぎています。店主の教え方は今なら確実にパワハラと言われそうですし、弟子のアメリカ人の女の子アビーが最後に乗り越えなればならなかった壁が、ラーメンに「魂」が込められるか否かだったというのも、いくらコメディとはいえ、現代の日本人を納得させるには、ちょっと大時代的すぎです。ただ日本のラーメン文化への敬意は感じられる作品です。

私が『ラーメンガール』というこの映画を最初に紹介したのは、これから話す男の実人生と対比してみたかったからです。彼の名前はアイヴァン・オーキン。ある意味で、『ラーメンガール』の男性版を生きた男と言えるかもしれません。しかし、かれの人生は、この映画よりもはるかにドラマチックで、また根本的に違うところもあります。そして、彼の生き方そのものが多くの人々の生き方に働きかけ、インスパイアする力をもっているようです。

彼はニューヨークの、両親とも名門大学出の成功者という素晴らしい家庭で育ちましたが、自分はそういう家族の一人はないことを常に思い知らされていました。学校が大嫌いで、椅子にじっと座っていることが出来ない問題児でした。ただ、味覚は鋭く、食べ物へのこだわりが強い少年だったようです。そんな彼が高校生になったとき、町に新しくできた日本食レストランで皿洗いのアルバイトを始めました。三味線の音色や着物を着た女性、魅惑的な匂いの中で仕事をしていると、彼はようやくここに自分の居場所があると気づいたというのです。もちろん高校生だったのでそこで長くは働かなかったのですが、大学では日本語を学ぶことを決意したというのです。そしてやがて大学を卒業したときには、日本に移住することを決めました。彼と日本とのかかわりが何か運命的なものであることを感じさせる話です。

このアメリカ人のラーメン人生の全体は次の動画で御覧ください⇒あるアメリカ人の泣き笑いラーメン人生・日本愛に導かれて
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