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喫茶 輪

コーヒーカップの耳

カバヤと足立先生と杉山先生

2022-05-13 11:12:17 | 足立巻一先生

『おまけの名作』を読んでいたら、
足立巻一先生の名前が出てきてちょっとびっくり。
カバヤキャラメルの関連で、グリコが出てきたのだが、こんな記述が。
《日本のキャラメルというと、何と言っても〈一粒三百メートル〉のグリコを思い浮かべるが、グリコのこの有名なキャッチフレーズ、(略)「グリコはオマケという大衆文化を確立した」と述べたのは足立巻一だが、足立がその論文(略)》。
ここで足立先生の名前に出会うとは思わなかった。
もしかしたら杉山平一先生の名前には出会えるかも?と思っていたのだが。
というのも、実は杉山先生はグリコに関連があるのだ。
グリコのおまけに貢献した宮本順三さんと昵懇だったのです。そのこと、このブログでも触れたことがあります。

『触媒のうた』足立巻一先生も杉山平一先生も登場します。
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『ユニオンズ戦記』読了

2022-04-26 14:19:23 | 足立巻一先生
500ページを超える大著『ユニオンズ戦記』(川島卓也著)を読了。
といっても、わたしの興味の外の野球の試合経過が詳述されているところは、著者には申し訳ありませんが斜め読みです。
しかし大変な労作。
著者にお会いして取材を受けた時にはここまでの本になるとは正直思っていませんでした。
わたしも記憶の底の方にあったかつての弱小球団「高橋ユニオンズ」の歴史を詳述しながら、
伴走するように足立巻一先生が現れ『夕刊流星号』の記述が引用されてゆきます。
わたしも久しぶりに足立先生の息吹に触れた思いでした。
ところがこの本、「読了」とは書きましたが、完結していません。
「あとがき」にこうあります。
《構想三部作の第一作完成を機に、ここで一旦筆を擱くことにするが、ユニオンズの次なる歴史物語を紡ぐ時空へまたすぐに旅立とうと思う。》
三部作だとのこと。
こうも書かれています。
《はじめ私は、ユニオンズをめぐる純粋な球団史を構想していた。しかし球団誕生の引き鉄となった新大阪新聞社をとおして、小谷正一と足立巻一という稀有な人物とめぐり逢い、その構想を見直すことにした。》

というわけです。
第二部はどのようなものになるのでしょうか?楽しみです。
でも川島さん、早く書いてくださいよ。また10年もかかるようではちょっとわたし困るんです。

『コーヒーカップの耳』おもしろうて、やがて哀しき喫茶店。
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『ユニオンズ戦記』の足立詩

2022-04-21 16:03:53 | 足立巻一先生

『ユニオンズ戦記』を読んでいるのだが、筆者の川島さんの取材力に感心してます。



わたしより余ほど足立先生の著書を読みこなしておられる。
巻末の主要参考文献の欄に並んでいる足立先生の著書は10冊だが、中身を熟読しておられる。
また著書以外にも目を配っておられて、今日読んだところでは、こんな場面があった。





足立先生の詩集『夕刊流星号』の詩「墓地の共和国」を上げ、そしてこう書かれている。

《この詩は、昭和33年に刊行された足立巻一の第一詩集『夕刊流星号』に選ばれている。実は、この詩には、続きがある。「詩と真実」1953年1月号に掲載された「墓地の共和国」には、その続きが書かれているので、紹介する。

  もはや
  ぼくたちは石つぶてを握るより仕方がなかった。
  しかし もう十年
  いや九年
  この一帯はどうなっているか?
  
足立巻一がはじめにこの詩を作った時、足立の詩には、新大阪新聞社に対する希望がまだ多少なりとも感じられる。しかし、そのような僅かな希望はいとも簡単に消え失せた。五年後の昭和33年に編まれた詩集から、足立は、この5行を消してしまった。その時には、希望はまったく無くなっていたのである。》


よく調べ込んでおられて感心します。

『触媒のうた』足立巻一先生のことを詳しく書いてます。



  
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『ユニオンズ戦記』の足立巻一先生

2022-04-17 15:43:36 | 足立巻一先生
『ユニオンズ戦記』だが、足立巻一先生が重要な役割を担っておられる。
このページ。
←二段階クリック。
308ページです。
《ここまで読まれた方はお気づきだろうが、筆者は本稿で高橋ユニオンズの戦いの記録と並行して、小谷正一と足立巻一の動向を書いてきた。》
わたしはまだここまで読んでませんが、パラパラと見ていて目に留まりました。
そうなんですね。夕刊紙「新大阪」と「高橋ユニオンズ」は深い縁があるということ。
わたしは著者の川島さんに聞くまでそのことを知りませんでした。
ところが川島さんは足立先生の事実に基づいた小説『夕刊流星号』などを重要な資料として書き続けられたのでした。
始めの方、16ページにはこんなことが書いてあります。

ここにはわたしの名前も登場します。
《晩年の足立に詩作の指導を受けた今村欣史に、足立についての印象を筆者も聞いてみた。》
興味深く読まないわけにはいきませんね。
いや、実際、おもしろいです。
子どものころ耳にしたプロ野球チーム「高橋ユニオンズ」が、たった3年で消えてしまっていたとは思いませんでした。

追記
 今読んでいて驚き。47ページです。
 門前眞佐人 という選手名が出てきました。
 わたしが小学校のころ、この門前選手の息子さんが同じ学校、用海小学校にいました。わたしより、一二年下だったと思います。
 下級生でしたが、わたし達の学年の子よりも大きな体でした。なので、わたしは彼のお父さんは阪神の選手だと思っていました。
 でも今、調べてみると、その当時は広島の選手になってます。
 なんでだったんでしょうねえ。たしか、東町に住んでたのだったと思いますが。
 元阪神だったので住居は東町にありながら、選手のお父さんは広島に単身赴任?
 「お父さんがホームランを打ったから」と言って、友達に高価なお菓子をばらまいていた記憶がうっすらとあります。


『触媒のうた』 足立巻一先生のことも書いてます。
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『ユニオンズ戦記』

2022-04-16 16:51:37 | 足立巻一先生
先にお贈りいただいていた本『ユニオンズ戦記』(川島卓也著・彩流社・3500円+税)。



ほかの本を読んでいたので、やっと今日読み始めました。
この本は足立巻一先生のことが多く出てきます。
その関係でわたしも、著者の川島氏に取材を受け、宮崎修二朗翁を紹介したりしたのでした。
宮崎翁、ご健在中のこと。残念ながら翁は一昨年、この本の完成を見ずにお亡くなりになりましたが。

読み始めてすぐに足立先生のことが出てきます。
「夕刊・新大阪」に関してのこと。
さあ、読み進めるのが楽しみです。

『触媒のうた』 足立巻一先生のことも詳しく載ってる本。
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『ユニオンズ戦記』

2022-04-08 19:30:22 | 足立巻一先生
また立派な本が届きました。500ページあります。

『ユニオンズ戦記』(川島卓也著・彩流社・3500円+税)。
昔あった、プロ野球球団「高橋ユニオンズ」の光芒をたどった伝記です。
「ユニオンズ」といっても今の人は知らないでしょうが、わたしは覚えています。たった三年間だけ存在した球団。
この本の誕生にはわたし少しだけですが協力させていただきました。
文中にも実名で登場します。
著者の川島さんは取材で名古屋から「喫茶・輪」を訪れられました。
また日を改めて、芦屋の宮崎翁を紹介しました。
この本には、足立巻一先生が重要な役どころで登場されます。
また改めて詳しく紹介したいと思います。
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「アダチ君 年をとったら詩を書きたまえ」

2022-03-10 09:24:46 | 足立巻一先生
「補聴器」という足立巻一先生の詩を思い出している。
この本に載っている。
カバーも帯もなくなっていて、大いに傷んでいるが。


『足立巻一詩集・土曜美術社・1984年)。
それと『評伝 竹中郁』(理論社・1986年)の巻末には部分が載っている。

   「補聴器」
  竹中郁の通夜の折り
  故人の机の上に白い小鉢があって
  そのなかに金銅色の補聴器が一個。
  だが――。

  補聴器をかけた詩人を
  一度も見かけたことがなかった。
  わたしは戦争末期に火薬で鼓膜をやられ
  その厄介になってすでに久しいが。

  ある日
  わたしの補聴器がにわかに故障し
  竹中郁の卓上のそれを思いおこし
  とにかく拝借に出かけた。

  あれが大きらいでしたの。
  あんな不細工なものをかけられるか!って。
  そのくせ三つも持っておりました。
  どうぞどうぞ。

  わたしはもらった補聴器にTと大きく彫りこんだ。
  耳にあてると大声が聞こえる。
  ――アダチ君
    年をとったら詩を書きたまえ。


竹中郁への敬愛ぶりが感じられる詩である。
で、わたしだが、このところ詩を触っている。
これまでも詩の種のようなものはメモしてきているので、それを発芽させようと。
それで足立先生のこの詩を思い出したのだ。
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『夕暮れに苺を植えて』

2021-12-15 08:34:23 | 足立巻一先生
ある人が贈ってきてくださいました。



足立巻一先生の『夕暮れに苺を植えて』です。
「お持ちでしょうが」と。
もちろんわたし持ってます。
わたしが最初に買った足立先生の本でした。
先生を知ってまだ間もない頃の出版。
読んで清澄な感動を受けたのでした。

お贈りいただいたものは、出版翌年の第二刷り。
わたしのは1981年発行の初版です。
ご厚意をありがたく受けて、書棚に並べておくことにします。

「あとがき」にこんなことが書いてあります。
《この稿は最初、『オール関西』という月刊雑誌に昭和48年10月から津高和一画伯の挿絵で連載されたが、同50年6月で同誌が休刊したために中断し、そののち昭和51年1月から山本武雄氏の厚志によって同氏が発行する歌誌『六甲』に続編を連載する機会を得、54年9月に稿を終えたものである。》
いまわたし、その『六甲』に随想を5年ほど前から連載させていただいています。
縁の不思議を感じています。 

因みに今月号にはこんなものを書きました。
←二段階クリック。
このことについては、先日のブログ「Dさんのこと」に不思議な話を書きました。

『触媒のうた』足立先生のことを詳しく書いた章もあります。
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司馬遼太郎と足立巻一先生

2021-09-26 08:56:28 | 足立巻一先生
最近身近な人との別れが続き、自分も身辺整理をしなければならない年齢になってきたと自覚。
ならば、取りあえず本の処分。
少し前から進めてはいて、若い頃に集めていた全集ものや古典的なものなどは、親戚の高校国語教師志望の子に引き受けてもらったりしていた。
しかし、まだまだ大量にある。特に『触媒のうた』を書くのに使ったものなど、書くための資料の本だ。
減らさなければ、と思いながらも増えてしまうのが本。
で、処分候補になる本を選んでいる(こんなことしてるから進まない。えい、やっ!で捨てなければとは思うのだが)。
今朝、足立先生関連の本箱から、これは要らないのでは?と思って取り出したのが、『発掘 司馬遼太郎』(山野博史著)だ。



しかし、取りあえず付箋の所を開いてみた。すると、
え?こんなことが書いてある!と思うような足立先生のことが23ページにもわたって。
前に読んだはずなのに忘れてしまっている。
これはまだ捨てられないなあ。
と言っているからだめなのですね。

『コーヒーカップの耳』足立巻一先生の人肌の話が載ってます。

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わたしの八月

2021-08-14 11:44:19 | 足立巻一先生
わたしの八月は心が忙しい。
1日は孫の一人の誕生日。
6日は広島の原爆記念日。
9日は長崎の原爆記念日。
12日は御巣鷹山に飛行機が落ちた日。36年前のこと。
13日は家内の誕生日。
14日は足立巻一先生の御命日。
15日は敗戦記念日。
16日はわたしの誕生日。
24日は隣の地蔵さんの盆祭り。

12日の飛行機の搭乗者名簿には「イマムラキンジ 41歳」があった。
14日の足立先生は「飛行機にぼくの教え子が乗っていた」と嘆かれたあとの心臓発作。
https://kobecco.hpg.co.jp/3441/
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本の耳

2021-05-08 08:44:15 | 足立巻一先生
足立先生の『関西人』という本。

今朝、パラパラと見ていたら、こんなページが。
お札なら「福耳」といって値打ちがあるらしいですが。

いまどきはもうこんな本は出ないでしょうね。


コーヒーカップの耳はどうなんでしょうか?

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「天秤」

2021-05-07 16:23:09 | 足立巻一先生
かつて足立巻一先生が中心になって出されていた神戸の詩誌「天秤」。



これについてちょっと触っているのだが、確認のため同人だった三浦照子さんに電話してみた。
長くお会いしていないので「お元気かな?」と思っていたら、思いのほかお元気な声で安心した。
「お元気そうで」と言うと、
「ばばあになりましたよ」とおっしゃる。
「それはお互いでんがな」と答える。すると、
「その声でトカゲ食うかやホトトギス。澄んだいい声をなさってる」と言ってくださった。
「いやいや、トカゲは食いまへんで」と、まるで漫才。
宮崎先生も鳥巣郁美さんもお亡くなりになって、天秤座の住人はついに三浦さんお一人になってしまった。
「元気でいてくださいよ」というと、
「憎まれ者ははばかりますから」と。
絵も描いておられるという。
「またお会いしましょう」と言ってくださった。

天秤座の住人です。(1968年・津高邸にて)
左から三人目が三浦さん。


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「足立巻一と戦後大阪」

2021-04-03 09:49:20 | 足立巻一先生

神戸の詩人季村敏夫さんからお贈りいただいた。



『イリプス』33です。
わたしに送ってくださったわけは、こんな特集が載っているからです。

「足立巻一と戦後大阪」という特集。
二段組で約20ページ、ぎっしりと足立先生のことが書かれています。
「2020年現代詩セミナーin神戸報告」とあります。
これわたし行きたかったのですが、体調のことなどあって行けませんでした。
こうして送って頂いて大いに喜んでいます。
倉橋健一さんはこの誌面では書下ろしの原稿での参加です。

季村さんの論は資料をよく渉猟されて緻密です。
よくぞここまで研究されたと思います。
わたしなんかは足立先生を知っているといっても、人間としての先生に触れた思いからのもので、論理的ではありません。
その点、季村さんは客観的に論を進めておられて感心しました。

わたしのかつて店だった「輪」の書斎に足立先生のコーナーがあります。



ここには、この特集に出てくる足立先生の著書のほとんどが有ります。
残念ながら『宣長と二人の女』だけは持っていませんが。

そのほか、本になってない『非悪童物語』(「神戸っ子」よりコピー製本)もあります。



これは「神戸っ子」に書かれた連載で、毎回のカットを津高和一さんが描いておられます。
27回の連載でした。
だれも持っておられないでしょうね。
ほかにもいろんな資料が。

久しぶりに足立先生を堪能させていただきました。
季村さんありがとうございました。

『完本・コーヒーカップの耳』
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「きりん」

2021-03-14 10:04:52 | 足立巻一先生
先日、臨時「輪の会」にお越しいただいたS尾女史が、わたしの書斎の本棚に目を留められ、「見てもいいですか?」と。
もちろん、ここの書棚は公開です。



そして手に取られたのが、「きりん」。



「わっ!きりんがある!」と驚きの声。
S尾さんは以前児童文学を勉強されたことがあるとのことで、とうぜん「きりん」のことをご存じだったのだ。
「現物を手にするのは初めてです」と感激の様子。

そうなんです、この書棚には滅多に見られぬ資料がさりげなくあります。

『完本・コーヒーカップの耳』
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神戸新聞読者文芸欄

2021-02-22 08:43:58 | 足立巻一先生
今朝の神戸新聞読者文芸欄です。
神戸新聞さん、記事拝借お許しを。

←二段階クリックでどうぞ。

特選と入選第一作。そして選者、時里さんの評。
特選の北川晴茂さんは、昔、ご母堂も常連で年間賞を受けられた方。
その作品を見てわたしも投稿を始め、書くことに目覚めたのでした。
入選の福本信子さん。そのころよくお見掛けしたお名前。
足立巻一先生のお名前が出てくる。
足立先生がわたしに書くことの喜びを教えてくださったのだった。
一生の恩人です。
安水稔和先生のお名前も。
先生が主宰される「火曜日」という同人誌に入れていただき、長く指導を受けました。
つい先日、電話で少しお話させていただきましたが、お元気なご様子でした。

今日の文芸欄はわたしにとって感慨深いものでした。
ちなみに、北川さんが「マイクロフィルム」でと書いておられますが、西宮図書館では現物の新聞が保管されており、コピーもさせていただけますよ。

『完本コーヒーカップの耳』

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