御託専科

時評、書評、そしてちょっとだけビジネス

旅の雑感 20052502-04

2005-05-05 13:37:34 | 時評・論評
木更津の温泉宿・スパに行ってきた。いろいろな点でちぐはぐな感があった。客層はヤンキー風の家族が多く、ホワイトカラーのファミリーらしきはあまり見当たらず。こけおどし風の立派な門構え、意図の読めないほど動線のわるい宿のたてつけ、広々としかし安っぽいプール。その一方で意外にしっかりしたたてつけ、うまい料理、しっかりした接客態度(Sさん)、立派な浴室。
それやこれやのなかで2泊3日を過ごした。非常に楽しんだ。よかったのは部屋の落ち着き。たてつけ、レイアウトが意外によく、大きくきれいに磨かれた窓の外から東京湾を眺めていればじっとしていてもとても心地よかった。
意外に感じたのは、ヤンファミで溢れるプールや食堂でさまよいながらも、案外心地よく感じている自分の心境。祭りの縁日のような気分であった。現実へ入ってゆく、という構えが無意識のうちに形成されつつあるのだろうか?トシをとったため他者との「競り合い」を余裕を持って見ることができるようになった、ということだろうか?
また考えよう。

「リストラ起業家物語」 風樹 茂

2005-05-05 13:26:16 | 書評
うーん、なんと言うか。面白い本ではあった。ただ、思ったような本ではなかった。
起業をしていまも奮闘している人々の話である。第一話のオリジナル絵本の人を除き金銭的に成功といえる部類ではない。しかし、どうやらそれでいいのだ。実家の人々が何をするでもない何とかもがきながら元気に生きていることを思い出した。金と物質的な繁栄のために働いているわけではないのだ、みんな。
ちょうど僕の仕事への価値観が変わろうとしているところでの本。いまは十分消化しきれないが、そのうち何かの再発見がありそう。とりあえず「しまって」おこう。虫干しは近いかも。