スランプとストラップ

　時々何もやりたくない時がある。世間で言うトランプ…いや、スランプかもしれない。そんな時は店にいる番犬とたわむれる。
　番犬とはお客さんが2か月程前に連れてきてくれたソフトバンクのかい君である。
　このかい君はストラップだというので貰った時は携帯電話に付けた。がしかし、大きすぎてケータイ(けったい)な感じでポケットの中に入るわけでもなく、とても携帯には不便なので5秒ではずした。
　そんなわけで今は店の番犬として飼っているが、時々お客さんの相手をしたり私の話し相手をしてくれている。
　かい君のセリフは10種類
　「お前にはまだ早い」
　・・・おれ、もう還暦過ぎてるおじんやで
　「でかけりゃいいってもんじゃない」
　「ソフトバンクの思うツボだ」
　・・・なんて説教もする
　「こらっ、それはただの白い犬だ」
　・・・確かに貰いもんやからタダです
　「しっぽをさわるな」
　・・・(スイッチはしっぽの中)しっぽを触らんとセリフを発しないやんけ～
　「間違えました」
　・・・素直に謝るところが男らしい
　「夢は大きく」
　「人生にはいろいろある」
　「戻れないのが人生です」
　「すべてのものには理由がある」
　・・・スランプに陥った時は、なんとなく納得させられて勇気がわく

　一句：スランプ時　癒してくれる　ストラップ